この記事の3行まとめ
- 「WOLF RPGエディター」が3.5にバージョンアップ
- 経路探索、XY配列、サウンドのパン操作などゲームの実装の幅が広がる新機能を多数搭載
- 正規表現対応、エディタのタブ表示、TXTファイル形式でのデータ出力など利便性も向上している
2025年3月1日、「WOLF RPGエディター」の作者SmokingWOLF氏は同ツールのVer3.5を公開しました。(記事執筆時点の最新バージョンはVer3.555)
【公開!】
『ウディタ3.5』大規模アップデート、ついに公開です!
→◆ウディタ公式 https://t.co/8V4C3X6Kln
「XY配列」や「自動移動」「空イベント生成」など新機能大量追加!
引き続きプロ版も発売中です! (ただしプロ版はウディコンに使えませんのでご注意を!)
▽続く(新機能説明や更新情報) pic.twitter.com/xwRRJfXMC2
— SmokingWOLF@ウディタ作者/片道勇者2開発 (@WO_LF) March 1, 2025
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▽続く(新機能説明や更新情報) pic.twitter.com/xwRRJfXMC2
— SmokingWOLF@ウディタ作者/片道勇者2開発 (@WO_LF) March 1, 2025
「WOLF RPGエディター」はSmokingWOLF氏によって提供されている無料のRPG制作ツールです。マップとイベントコマンドの組み合わせによって2DRPGを作成でき、レジストリ情報を書き換えずにデータを解凍するだけで利用することができます。
このたび公開されたVer3.5では、XY配列や正規表現、自動移動(経路探索)など数多くの新機能追加や修正が行われました。
「経路探索」と「自動移動」が可能に
スタートとゴールを指定すると、ゴールまでの経路を自動で算出する「経路探索」機能が追加されました。
SmokingWOLF氏の環境下では、500マス先の経路を1ms程度で算出可能だったとのこと。当たり判定を考慮した経路も算出できるため、NPCを避けて通行させるといったことも可能です。
YouTube動画「ウディタVer3.5予告『経路探索機能』搭載!」
ゴールを指定するとそこまでの経路を判断して自動で動く「自動移動」コマンドも追加されました。
他の動いている人物やイベントに接触した際の対処方法を「単純」「スマート」「大負荷」の3つから選択できるほか、ゴール地点が頻繁に変更する場合に有用な「自動移動一歩のみ」というオプションも用意されています。
YouTube動画「【ウディタ3.5新機能予告】 動作指定に自動移動コマンド搭載!」
キャラへのピクチャリンク機能 / キャラチップレイヤー機能強化
ピクチャをキャラにリンクさせ、追従させることが可能になりました。キャラクターの移動に追従するステータスやメッセージの表示が容易になります。
YouTube動画「ウディタ3.5予告 キャラへのピクチャリンク機能」
キャラクターの上に置けるキャラチップレイヤーが無制限に重ねられるようになりました。キャラクターの裏側にレイヤーを設定したり、1レイヤーごとに色や座標を変えて設定したりすることも可能です。
YouTube動画「【ウディタ3.5】キャラチップレイヤー新機能紹介!」
DB操作に「XY配列」「データソート」が追加
X・Yに10,000まで格納できる配列を作成できます。格納できるのは数値のみで、使った番号まで自動で配列が拡張されます。「素早さが高い順に行動順を変える」などの処理や、マップにかかわる処理の読み書きに使えます。
また、指定した項目を昇順・降順で並び替えも可能になりました。こちらは文字列の比較も可能で、UTF-8のコード値を基に並び替えが行われます。
YouTube動画「ウディタ3.5予告 DBのソート機能」
なお、配列に関してはアルファ値・R・G・Bのパラメーターを保存した4つのXY配列をピクチャのファイル名指定欄にコマンドで指定すると、値に応じた画像表示が可能になっています。
これにより、ゲーム内で自由に画像を作成することができ、ミニマップなども表示できます。
サウンド関連では「パン操作」「BGSの多チャンネル化」などが追加
サウンドのパン操作が可能になり、音の出力の左右バランスを調整できるようになりました。
YouTube動画「【ウディタ3.5】サウンドのパン機能」
MIDI以外の音源をループで流せるBGSは多チャンネル化に対応。環境音の同時再生やパン、シームレスな音源切り替えなどが可能です。
サウンド関連では、ファイル選択ウィンドウでの再生機能やテキスト文中で効果音を鳴らす機能も追加になっています。
キー入力機能の強化
キー入力の状態として、「通常の押し状態を取得」「押されるまで【待つ】」「新押し時のみ取得」「離した時のみ取得」「押し続けフレームを得る」から選択することができるようになりました。
「新押し時のみ取得」はタイピングゲームなどで、前のキーから指が離れ切っていないうちに次のキーを打ち込んだ場合でも押した判定が得られます。「押し続けフレームを得る」はキーを長押しすると連射になるなどの操作をさせるときに便利です。
「新押し時のみ取得」「押し続けフレームを得る」はキーボード・パッドボタン(スティックやPOVキーを除く)・マウスクリックでのみ有効です。
正規表現による文字列操作や条件比較(文字列)が可能に
「文字列操作」コマンドにおいて、正規表現による抽出や置換が可能になりました。「条件(文字列)」の比較コマンドにも「の正規表現と一致」が加わっています。
YouTube動画「【ウディタ3.5予告】 文字列の正規表現機能」
ほかにも、セキュリティ機能の強化、起動時間・処理速度の向上、空イベントの作成機能、エディタのコマンド折りたたみ・タブ表示機能、TXTファイル形式でのデータ出力、ゲームパッドの振動対応(プロ版のみ)など多数のアップデートが実施されています。
詳しくは、「WOLF RPGエディター バージョンアップ履歴」や「WOLF RPGエディター公式サイト」をご確認ください。
WOLF RPGエディター バージョンアップ履歴WOLF RPGエディター公式サイト