オープンソースのゲームエンジン「Godot 3.6」安定版がリリース。物理補間の2D対応やメッシュのステータス表示機能の追加など

2024.09.10
ニュースGodot
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この記事の3行まとめ

  • Godot Engineの「Godot 3.6」安定版がリリース
  • Godot 4.0以前に制作を始めたゲーム向けに、機能の追加や不具合修正が行われている
  • ポリゴン数などのメッシュステータス表示対応や、メッシュを結合してレンダリングする「Merge Groups」の追加など

2024年9月9日(現地時間)、Godot Engine「Godot 3.6」安定版がリリースされました。Godot 3.xの安定版としては2022年8月の「Godot 3.5」リリース以降、およそ2年ぶりのリリースです。

本バージョンは従来のGodot 3.5との互換性があるとし、すべての3.5.xユーザーに対してアップデートが推奨されています。Godot 3.6は、公式サイトからダウンロードできます。

Godot Engineは、PC(Windows/macOS/Linux)やスマートフォン(Android/iOS)、HTML5などに向けたゲームを開発できるエンジンです。MITライセンスのもとオープンソースで提供されており、無料で使用可能です。

2023年3月には「Godot 4.0」がリリースされ、2024年8月には「Godot 4.3」がリリースされるなど、昨今では「Godot 4.x」の開発が集中して進められています。今回リリースされた「Godot 3.6」は、4.0リリース前から制作されているゲームを主な対象とし、さまざまな機能追加や不具合修正が行われています。

物理補間や階層カリングなど、2D関連機能が大幅更新

フレーム間の処理を補間して挙動の滑らかさを向上する「Physics Interpolation(物理補間)が、2Dに対応しました。記事執筆時点ではCPUParticles2Dのみ対応しており、Particles2D(GPUでのParticles2D)は未対応とのことです。

本機能はデフォルトでは無効になっており、使用前にドキュメントを読むことが推奨されています。

また、カリング機能に「2D hierarchical culling」が追加されました。従来はオブジェクトごとに行われていた処理を、シーンツリーのブランチ全体を一括でカリングできるようになります。

メッシュを結合してオブジェクトを最適化する「Merge Groups」

類似のメッシュをグループ化し、1回のドローコールでそれらのオブジェクトをレンダリングできる「Merge Groups」も実装。本機能により、既存のマップやオブジェクトを最適化できるだけでなく、植物や家などをプロシージャルに配置しやすくなります。

(画像は公式ブログより引用)

ポリゴン数や頂点数など、メッシュのステータスが表示可能に

3Dビューのメニューに「View Selected Mesh Stats」が追加されました。

これは「長らく待たれていた機能である」とし、選択したメッシュのポリゴン(三角形)や頂点の数、インデックスの合計数などが表示されます。

(画像は公式ブログより引用)

その他、新たなLODノードの追加やORMマテリアルへの対応、頂点キャッシュの最適化など、多数の機能追加や変更が行われています。

詳細は、公式ブログGitHubチェンジログをご確認ください。

Godot 3.6 finally released! | Godot 公式ブログ「Godot 3.6」Changelog | GitHub

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