オープンワールドアクションRPG『鳴潮』開発者インタビューをEpic Gamesが公開。精細な昼夜表現やキャラクターのグラデーション表現を実現した方法などを解説

2024.05.23
ニュース3DCGアンリアルエンジン
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この記事の3行まとめ

  • Epic Games、『鳴潮』の開発者インタビュー記事を公開
  • マルチプラットフォーム対応のオープンワールドアクションRPG
  • モバイルゲームでもディファードシェーディングを採用した理由や、時間帯に合わせた自然なライティング方法などを解説

Epic Gamesは、『鳴潮(英語圏タイトル名:Wuthering Waves)』の開発企業「库洛游戏(以降、KURO GAMES)のCEO兼プロデューサー Solon Li氏にインタビューした記事を、アンリアルエンジン公式ブログにて公開しました。

『鳴潮』は、2024年5月23日(木)正式リリースのオープンワールドアクションRPGです。ポスト・アポカリプスの世界をテーマとした作品で、PC/Android/iOSに対応しています。

インタビュー記事では、キャラクターを魅力的なものにするデザインや、それらを違和感なく表現するライティング、戦闘シーンのビジュアルを充実させる工夫など、開発におけるさまざまなアイデアについて語っています。

YouTube動画「『鳴潮』正式リリースPVトレーラー:荒波鳴踊(コーハメイト)」

制作には、安定性と成熟度を考慮してUnreal Engine 4.26(以降、Unreal EngineはUEと表記)が用いられました。開発のプロセスでは、UE 5の新機能をUE 4.26に組み込むといった方法で重要な機能を統合し、制作の安定したワークフローを維持できたとのこと。

本作品のワールドでは、TOD(Time of Day。ゲーム内の時間遷移)を実装しています。本作のキャラクターは2Dのように表現(記事内では「アニメスタイル」と呼称)されていますが、カーブツールを利用してキャラクターに当たる一日の光量の変化をシミュレートすることで、どの時間でも3D環境と合う自然なライティングを実装できたそうです。

本作ではビジュアル品質のために、モバイルゲームでよく採用されるフォワードシェーディングではなく、ディファードシェーディングを採用しています。その際に直面した技術的課題とその解決方法についてもインタビューで話しています。

(画像はアンリアルエンジン公式ブログより引用)

キャラクターのデザインでは、制作プロセスを通じて「強調できる独自の特徴」にフォーカス。

例えば「凌陽」というキャラクターは、中国・陵南地方の獅子舞文化をモチーフとした技を使用します。このように、現実世界の文化を取り入れるなどの工夫も行っているとのことです。

また、キャラクターのレンダリングでは、特にグラデーションを重視。これはUEのライティング機能、疑似ボリュームフォグ、ポストマテリアルのほか、カスタムカラーグレーディング(LUT)も採用して実現しました。

Li氏は、キャラクターの基本色とマスクテクスチャにおけるグラデーションの使用方法を変更した結果、1回目のクローズドベータから大幅に描画が改善したと述べています。

YouTube動画「『鳴潮』キャラクタートレーラー丨凌陽丨初めてのステージ」

ほかにも、ワールドの気象システムの実装方法や戦闘シーンのビジュアルを充実させる視覚効果、モバイルデバイスでも大量の木をレンダリングする方法など、ゲーム全体に関するさまざまな工夫が語られています。

(画像はアンリアルエンジン公式ブログより引用)

インタビュー記事の全文は、こちらをご確認ください。

「Exploring the post-apocalyptic charm of ASG open worlds in Wuthering Waves」アンリアルエンジン公式ブログ『鳴潮』公式サイト

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