生成AIとUnreal Engine 5技術で実現した効率と品質の両立 ─独創的サバイバルアクションRPG『EXELIO(Project Genesis)』【TGS2023】

生成AIとUnreal Engine 5技術で実現した効率と品質の両立 ─独創的サバイバルアクションRPG『EXELIO(Project Genesis)』【TGS2023】

2023.09.21
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2023年9月21日(木)から24日(日)の4日間、幕張メッセで開催されている『東京ゲームショウ 2023』。展示されたゲームの中から、今回は「AI Frog Interactive」が開発するサバイバルとアクションRPGを融合させた『EXELIO(Project Genesis)』を紹介するとともに、同作品のプロデューサー 新 清士氏に開発環境やコンセプト、特に生成AIやUnreal Engine 5(以下、UE5)の利用についてお聞きしました。

TEXT /じく

目次

フィールドを自由に移動しクラフトで行動を広げていくアドベンチャーゲーム

『EXELIO(Project Genesis)』は、プレイヤーを自由に操作してフィールドを移動し、素材の採集やクラフトで行動範囲を広げるゲームです。道具や装備を整えると敵のいるフィールドにも進むことができ、戦闘も可能になります。

プレイヤーキャラクターは3Dフィールドを自由に移動可能。しゃがむ、ダッシュ、ジャンプ、バク転など豊富なアクションも備えている。

また、今回のプレイアブル版ではあえて控えているそうですが、今後はキャラクター間の会話やストーリーの進行なども実装されていくそうです。

ブースでは生成AIから作り出された3Dモデルのキャラクターが展示され、2台のSteam Deckで試遊が可能

ブースではSteam Deckでプレイ可能になっており、左スティックでの移動、各ボタンでのジャンプ・ダッシュ・アクセスなど分かりやすく直感的な操作になっています。

Steam Deck上で高精細な背景を表示しても30フレームを維持できる

キャラクターは軽やかに動き、多彩なパルクールアクションも操作可能

UE5と生成AI技術で挑む少人数チームによる効率と品質の両立

プロデューサーであり、株式会社AI Frog Interactiveの代表取締役/CEOでもある新 清士氏

本作を開発したのは、プロデューサーの新氏と2人のエンジニア、1人のアートワーク担当の4名による少数精鋭のチームです。新氏は今年1月に株式会社AI Frog Interactiveを立ち上げ、わずか9ヶ月でTGS2023に本作をプレイアブル出展させました。

開発環境はUE5・Mayaなどを使用し、生成AIではChat-GPT、Midjourney、stable diffusion、Adobe Fireflyなどを使用しています。

まずUnreal Engine 5の使用について伺ったところ、精細な背景や多数で透過もするオブジェクトを配置してもSteam Deckで30フレームを維持できる点を強調し、実装に手応えを感じていることを語られました。

そして生成AIについてですが、Midjourneyなどを利用した2Dアートワークにだけ利用しているように思われますが、実はそれだけでなく世界観の設定やプログラムのコード生成にもChat-GPTなどを利用していることを語ってくれました。

内容は非公開だが、開発資料を一部紹介。Midjourneyなどで2Dアートワークを生成し、3Dモデルは外注して作成している

自身もプロンプトを作成して生成AIをツールとして活用している新氏に、生成AIを利用するスタンスや考え方について伺いました。

「EXELIOは4人のベテラン開発者で制作しています。生成AIは開発者の作業を効率化してくれるツールです。たとえばアートワークで『もっとバリエーションが見たい』と求めた時にも、生成AIならば効率的に可能になります。クリエイティブのサポートとして生成AIを活用しており、これは我々のようなベテラン開発者にとって非常に有用です」

今まさに注目されている生成AIですが、それを利用したスタートアップとして新氏は本作の開発を決意し、会社を立ち上げたそうです。

実際にプレイして何より驚いたのは、ここまでのクオリティでプレイアブルなバージョンがわずか9ヶ月で実現されたということでした。

生成AIについては著作権問題なども話題に挙がりますが、新氏はプラットフォーム側にも確認しつつ慎重に開発を進めているそうで、その点もベテラン開発者らしい安心感を覚えました。2024年前半のリリースを目指しているそうですが、今回の出展を見るとそれも非常に現実的に感じられる作品でした。

公式サイト 未定
販売サイト(ストアページ) 未定
リリース時期 2024年前半
AI Frog Interactive 代表 新清士氏 X アカウント東京ゲームショウ2023公式サイト
じく

ゲーム会社で16年間、マニュアル・コピー・シナリオとライター職を続けて現在フリーライターとして活動中。 ゲーム以外ではパチスロ・アニメ・麻雀などが好きで、パチスロでは他媒体でも記事を執筆しています。 SEO検定1級(全日本SEO協会)、日本語検定 準1級&2級(日本語検定委員会)、DTPエキスパート・マイスター(JAGAT)など。

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