Apple、「visionOS SDK」と「Xcode 15 beta 2」を提供開始。Apple Vision Proに向けたアプリケーション開発のテスト環境が整う

2023.06.23
ニュースVR・AR・MR
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この記事の3行まとめ

  • 「visionOS SDK」および「Xcode 15 beta 2」の提供開始
  • Apple Vision Proは、WWDC23で発表されたHMD型の空間コンピュータ。M2チップと新開発のR1チップを搭載し、2024年後半から販売開始予定。価格は3,499ドル
  • 3Dコンテンツをプレビューする新ツール「Reality Composer Pro」やVision Pro上でのインタラクションなどをシミュレーションする「visionOSシミュレータ」が登場

2023年6月21日、AppleはApple Vision Proに搭載されているvisionOSのソフトウェア開発キット「visionOS SDK」および統合開発環境Xcodeの最新Beta版「Xcode 15 beta 2」の提供を開始しました。

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visionOSは、SwiftUI、UIKit、RealityKit、ARKitなどのAppleプラットフォームで見られるフレームワークの多くを提供しており、iPadOSやiOSアプリの開発者は既存のプロジェクトにvisionOSデスティネーションを追加することですぐに開発を始めることが可能とのこと。

Xcode 15 beta 2には、このvisionOS SDKに加えて3Dコンテンツプレビューツール「Reality Composer Pro」や、Vision Pro上のアプリとインタラクションをプレビューするシミュレーションツール「visionOSシミュレータ」のほか、visionOS上のアプリとゲームのプロファイリングツール「RealityKit Trace」のテンプレートが含まれています。

Reality Composer Pro

(画像はWWDC23「Meet Reality Composer Pro」から引用)

Reality Composer Proは、visionOSアプリやゲーム用3Dコンテンツのプレビューを目的としたツールです。WWDC23でもReality Composer Proの紹介が行われていました。Reality Composer Proを使用し、素早く3Dコンテンツのチェック、シミュレータでの確認を行うことで、フィードバックのサイクルを短くすることが可能です。

visionOSシミュレータ

visionOSシミュレータは、Vision Pro上のアプリとインタラクションがプレビュー可能なシミュレータです。マウスを使ったアプリ内の視線の動きや、タップジェスチャのシミュレーションを行えます。

シミュレーションシーンとして複数の背景や照明シナリオが用意されており、アプリがどのように動作するかをさまざまな環境で確認可能です。また、既存のiPadやiPhoneアプリのシミュレーションを行うことも可能になります。

RealityKit Trace

(画像はWWDC23「Meet RealityKit Trace」から引用)

RealityKit Traceは、visionOSアプリのパフォーマンスを向上させるため、プロファイリングし問題を発見するツールです。Xcode 15 beta 2では新しいRealityKit Traceテンプレートである「RealityKit Frames instrument」「RealityKit Metrics」が追加されました。

なお、WWDC23でも言及のあったUnity開発環境については、既にベータプログラムの募集が始まっています。visionOS SDKの詳細は、Apple Developer News「visionOS SDKが利用可能に」と「Spotlight on: Developer tools for visionOS」を、Xcode 15 beta 2の詳細はリリースノートをご確認ください。

visionOS SDKが利用可能に - Apple DeveloperXcode 15 beta 2 リリースノート

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