3Dアバター向けファイル形式VRM1.0正式版がリリース!Constraintなどの機能追加のほか、標準ライセンスも明確に

2022.09.27
ニュースMayaUnityVR・AR・MR
この記事をシェア!
twitter facebook line B!
twitter facebook line B!

この記事の3行まとめ

  • 3Dアバター向けファイルフォーマットVRM1.0正式版がリリース
  • Constraint機能などの機能追加のほか、標準ライセンスも1.0が策定され明確化
  • 9月23日には更新点詳細やUnityやMayaを使用したセットアップを解説したワークショップを配信

VRMによる3Dアバターフォーマット標準化を掲げるVRMコンソーシアムVRM1.0正式版をリリースしました。

VRMは2018年に発表された日本発の3Dアバターデータ向けのファイルフォーマットです。プラットフォームに依存せずに3Dアバターを運用でき、メタバースコミュニケーションサービス『バーチャルキャスト』、3Dキャラクター制作ソフトウェア『VRoid Studio』、メタバースプラットフォーム『cluster』などのアプリケーションやサービスで使用できます。VRM規格を実装したUnityのライブラリアセット『UniVRM』もリリースされており、UnityでVRMファイルを読み込んだり、モデルを作成したりすることが可能です。

VRMのフォーマットはglTF2.0をベースとして作成されており、スケールや座標系など各モデルデータの差異を吸収します。

今回のアップデートではConstraintの追加SpringBoneにカプセルコライダが使用可能になるといった機能追加のほか、パブリック・ライセンス1.0が策定されています。

また、VRMコンソーシアムは2022年9月23日、VRM1.0正式版リリースを記念して『VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説』と題したワークショップ配信を行いました。この配信ではバージョン1.0での更新点詳細UniVRMを使ったUnity上でのVRM1.0モデルのセットアップMayaを使用したConstraint機能のセットアップなどが解説されています。

『VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説』

詳細はVRMドキュメントプレスリリースをご確認下さい。

VRMドキュメントプレスリリース

 

以下、プレスリリースからの引用です。

 


 

 一般社団法人VRMコンソーシアム(代表理事:石井洋平、所在地:東京都中央区)は、2022年9月22日(木)、同法人が提唱する3Dアバター向けファイル形式「VRM」のバージョン 1.0を正式にリリースしました。
 また、9月23日(金・祝)、同バージョンの新機能を紹介する番組「VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説」を配信します。

「VRM」は、メタバース時代のインターオペラビリティ(相互運用性)を想定した、プラットフォーム非依存の日本発3Dアバター向けファイル形式です。2018年の誕生以来、メタバースコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」をはじめ、3Dキャラクター制作ソフトウェア「VRoid Studio」やメタバースプラットフォーム「cluster」など、様々なアプリケーションやサービスに対応しています。この度、正式リリースする「VRM」 バージョン1.0は、現在広く使われているバージョン「VRM 0.x」の課題やエラーを修正し、必要と思われる機能を追加したバージョンになります。現時点では、Unity用ライブラリ「UniVRM」、「バーチャルキャスト」、3Dデータ共有サービス「THE SEED ONLINE」(一部制約あり)、3Dキャラクター投稿・共有プラットフォーム「VRoid Hub」が対応し、今後さらなる対応拡大が期待されます。
9月23日の番組では、VRMが1.0でどのように変わり、どのようにセットアップすればよいのかを、識者がわかりやすく解説するオンラインワークショップ形式でお届けします。

【VRM 1.0の新機能】
■Constraint機能が使えるようになりました
■SpringBoneのコライダとしてカプセルコライダを使用可能になりました
■標準ライセンスが明確になりました
(VRMパブリック・ライセンス文書 1.0策定)
■あわせて、ライセンス条件フラグが細かくなりました
■ローカル軸の保持が可能になりました(正規化強制条件の撤廃)
■HDRに対応しました
■表情の標準定義が追加・整理されました

【「VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説」番組情報】
【配信日時】2022年9月23日(金・祝)20:00-
【チャンネルURL】https://www.youtube.com/channel/UCXeHFuWJuWCgBrLxP2FJ8rw

■VRMとは
VR時代の3Dキャラクター・アバター使用を想定したプラットフォーム非依存のファイル形式です。従来の3Dモデルとしてのテクスチャやボーンといった情報に加え、視線設定など一人称で操作するアバターに必要な情報を扱えるようにし、環境により異なるスケールや座標系などを統一することで、3Dアバターが配信・ゲームなどあらゆるプラットフォームで使用されることを想定しています。また、人が操作して人格を演じるアバターの特性を考慮して、このアバターを他人が使用しても良いか、暴力表現をしても良いか、などアバター特有の権利までもファイルに埋め込むことが可能です。将来的には3Dモデルの権利保護の機能を兼ね備え、アイテムやアバターの着せ替え販売を実現するなど3Dモデルが流通する際の標準フォーマットを目指していきます。VRMの技術仕様につきましては以下のドキュメントをご覧ください。
https://vrm.dev/

関連記事

ゲーム業界で活躍するプロに聞いた「ゲーム開発現場で読まれている書籍」&オススメ書籍を厳選して紹介!【ゲームメーカーズ スクランブル】
2023.03.18
Meta QuestシリーズがUnreal Engine 5に公式対応。レンダリングパイプラインの変更といったアップデートが施されている
2023.03.16
国交省のPLATEAU、Unityと3D都市モデルを使ってVRワールドの作成方法を解説する記事を公開
2023.03.15
AIにシェーダーを書いてもらう機能をUnityに実装。ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン、同機能を体験できるサンプルプロジェクトと紹介動画を公開
2023.03.14
Unity 2023年3月後半のイベント情報まとめが公開。UnityでのMV制作を学べるハンズオンイベントや、登壇者が40名を超えるLT大会が開催される
2023.03.14
ユニティ・テクノロジー・ジャパン、全国のユーザーコミュニティを紹介する連載にて「Unityゲーム開発者ギルド」を紹介する記事を公開。初心者からプロまで心地よく会話できる環境を
2023.03.10

注目記事ランキング

2023.03.19 - 2023.03.26
1
フォートナイト上にオリジナルゲームを開発・公開できるPC専用エディタ『Unreal Editor For Fortnite(UEFN)』、ついにリリース!
2
ゲームを開発し、フォートナイト上に公開できるPC専用エディタ『Unreal Editor For Fortnite(UEFN)』、Epic Games Storeに登場。3/23(木)リリース予定
3
『Minecraft』次回大型アップデートver1.20で桜バイオームが登場予定。Java版スナップショットで一足先に体験可能
4
【STEP2】UEFNの基本的な使い方を覚えよう
5
【2022年5月版】今から始めるフォートナイトの「クリエイティブ」モードープレイ開始から基本的な操作方法まで解説
6
【STEP3】オリジナルのアスレチックコースを作ろう
7
【STEP4-1】コース外に出たらデスする仕組みを作る
8
【STEP1】「UEFN」を入手しよう
9
フォートナイトがv23.40にアップデート!新エキゾチック武器や「ザ・シタデル」テーマのプレハブ追加、ポップアップダイアログの機能改善などを実施
10
まるで『マイクラ』?ボクセル地形を生み出す無料アセット「VoxelPlugin Free」で”地形を掘ったり積み重ねたり”して遊んでみよう
11
【STEP4-3】仕掛けを使って「坂を転がるボールのギミック」を組み込む
12
【STEP4-2】リスポーンとチェックポイントの仕組みを作る
13
フォートナイトがUnreal Engine 5.1に移行。Nanite、Lumen、仮想シャドウマップ、テンポラル スーパー解像度に対応
14
【STEP5-2】ゴールの仕組みを作る
15
【STEP5-1】スタート時のカウントダウンを作る
16
フォートナイトがv22.30にアップデート!クリエイティブモードにて「バトルロイヤル島」が登場したほか、メモリ使用量を表示する新たなマップUIが追加
17
フォートナイトがv24.00にアップデート!AIナビゲーション変更の仕掛け、バトルロイヤルからの新要素、新たなプレハブとギャラリーが追加
18
【フォートナイト クリエイティブ】ドリフトボードで駆け巡る!タイマー付きのレースゲームを作ってみよう
19
『Fortnite』クリエイティブモードで「スパイダーマン」と「ヴェノム」の世界を再現、一般参加可能のe-sports大会が開催
20
フォートナイトがv23.30にアップデート!「バジェット超過編集」や「クラウドボリューム」など、クリエイティブモードで多くのアップデート
21
フォートナイトがv23.50にアップデート!「隠れ場所小道具」にプレイヤー転送機能が追加、「ポップアップダイアログ」はリッチテキストエディタが解禁に
22
Java版『Minecraft』ver1.19「ワイルド アップデート」と題した大型更新が行われる。バイオームやレッドストーン回路の新出力オブジェクトなど新要素が盛り沢山
23
『Minecraft Live 2022』が10/16(日)午前1時より配信決定!『Minecraft』の最新情報発表や恒例のモブ投票が実施予定
24
iPhoneやAndroidから『フォートナイト』がプレイ可能に。マイクロソフトのクラウドサービスXbox Cloud Gamingが提供開始
25
『マインクラフト』Java版と統合版のセット販売が6/7(火)開始。どちらかのエディションを所得しているユーザーはもう片方を無料で入手可能に
26
Epic Games、フォートナイトで動作する新たな専用エディターを2023年3月末頃までにリリース予定であることを報告
27
フォートナイトがv22.40にアップデート!クリエイティブモードにてクリエイター用の仕掛け「クラスセレクターUI」などが登場
28
フォートナイトがv23.20にアップデート!「ファルコンスカウト」が新たに追加されたほか、全ての島でゲーム終了後の演出設定が可能に
29
フォートナイトがv21.30にアップデート!クリエイティブに「プレイヤーマーカー」や新しい小道具ギャラリーが追加
30
教育版マインクラフトで行われる18歳以下対象の全国大会「Minecraftカップ2022全国大会」開催決定、エントリー受け付けがスタート
VIEW MORE

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ワイヤーフレーム(Wire Frame)
ワイヤーフレーム
  1. 3Dモデルのエッジ情報のみを表示するレンダリング手法。ゲーム開発においては、3Dモデルやシーンのポリゴン構造を確認することに用いることが多い。
  2. UIやWebページなどのレイアウトを決めるための設計図。
VIEW MORE

Twitterで最新情報を
チェック!