この記事の3行まとめ
- 無料のサウンドライブラリ管理ツール「Ready 2」、バージョン0.7.2が提供中
- 「Volt 2」の開発者でもあるINSPIONの稲森 崇史氏が手がけるツール
- AIエージェントとの連携強化や、macOS版の追加などが行われている
ゲームサウンド制作を手がけるINSPIONは、サウンドライブラリ検索・整理ツール「Ready 2」の最新版であるバージョン0.7.2を公開しています。
商用・非商用を問わず無料で利用でき、Windows 11とmacOS Ventura以降(Intel/Appleシリコン)に対応。記事執筆時点ではベータ版として提供されています。
(画像は公式サイトより引用)
Ready 2は、ワード検索とタグ検索、類似音検索(選択したファイルの音と類似するファイルを拾い上げる機能)をもとに、数十万を超える大量のオーディオファイルから目的の音を探すことができるデスクトップアプリです。
INSPIONのオーディオディレクター/オーディオプログラマーである稲森 崇史氏が、個人サイトで2021年から公開してきたツール「Ready」の後継にあたります。
稲森氏は本ツールのほかにも、複数のオーディオファイルに一括で音量調整を施せるツール「Volt 2」を開発しています。
ワード検索の対象は、ファイル名やファイルに含まれるタイトル・説明など。ライブラリ・タグ・フォーマットでも候補を絞り込むことが可能です。なお、現行バージョンでは検索結果の上限が5,000件に固定されています。
検索用タグを付与する際、UCS(※)に沿ったファイルに対しては自動でタグを生成できます。タグやコレクション、レーティングはアプリ内のデータベースで管理され、元のオーディオファイルには書き込みません。
※ Universal Category Systemの略。SEファイルの命名規則で広く導入されている標準規格
バージョン0.7.2では、おもにAIエージェントとの連携機能が強化。また、macOSへの対応やDAWとの連携なども行われています。
AI連携が強化。タグ付けやレーティング一括設定のほか、コレクションの整理も可能に
実験的機能として、CodexやClaude CodeといったMCPに対応したAIエージェントと連携して、ライブラリ検索のアシスタントとして用いることが可能。たとえば「雨のアンビエンスを集めて」のように指示すると、AIエージェントが検索条件を組み立てて候補を絞り、コレクションにまとめます。似た音の除外といった条件の足し引きも、自然言語で指定できます。
タグ付けやレーティングの一括設定もAIエージェントで実行可能。またバージョン0.7.2より、コレクションの整理もAIエージェントを通じて行えるようになりました。
音の選び方などをユーザールールとして記憶させれば、接続するAIのアプリを替えたり、新たなセッションを開始したりしても設定が引き継がれます。一方、ライブラリの追加・削除や、ディスク上の実フォルダ・ファイル本体への書き込みは、AIエージェントからは行えません。
Ready 2単体の検索や解析はPC内で完結し、登録したファイルや利用状況を外部へ送ることはないとしています。また、AI連携はデフォルトで無効となっています。
DAWから音を取り込み類似音を検索可能に
DAWとの連携機能も整備が進行中。バージョン0.7.1では、DAWからドラッグした音を一時的なファイル置き場「スクラッチ」に取り込み、類似音検索の起点にできるようになりました。
ドラッグで取り込めるかどうかや渡される音は、DAWによって異なります。また、コマンドラインからの呼び出しにも対応。ユーザーガイドには、DAW「REAPER」のスクリプト機能であるReaScript(Lua)から使うサンプルスクリプトが掲載されています。
macOS対応やポータブル版の登場も
バージョン0.7.0では、macOS版がリリースされたほか、アプリとライブラリを同一の外付けドライブなどに入れて持ち運ぶ「ポータブル版」が追加されました。ポータブル版はWindows版とmacOS版で同じライブラリを使えますが、扱えるのは、アプリと同じストレージに格納している素材のみです。
「Ready 2」の詳細は、ツールの提供ページをご確認ください。
「Ready 2」提供ページ|INSPION公式サイト