肩の可動域が3Dアクション・感情表現を豊かにする。『GUILTY GEAR Xrd』シリーズから学ぶボーン配置TIPS、アークシステムワークスが動画で解説

肩の可動域が3Dアクション・感情表現を豊かにする。『GUILTY GEAR Xrd』シリーズから学ぶボーン配置TIPS、アークシステムワークスが動画で解説

2025.07.28
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この記事の3行まとめ

  • アークシステムワークス、『GUILTY GEAR Xrd』シリーズを題材に3Dモデルのボーン配置におけるTIPSを動画で解説
  • 同社のセミナーをYouTube用に編集した動画。ボーン配置がアクションの品質に及ぼす影響などを語っている
  • シリーズ3本目となる今回は上半身に着目。肩の可動域を広げる方法や、手指の形状を整えるコツなどを解説している

アークシステムワークスは2025年7月23日(水)、『GUILTY GEAR Xrd開発スタッフが送るアクションのためのボーン配置TIPS Part3』と題した動画を公開しました。

本動画は、2020年に実施されたダイキン工業主催のセミナー「GUILTY GEAR Xrd開発スタッフが送る アクションのためのボーン配置TIPSセミナー」の録画映像を編集したもの。なお、セミナーで使用したスライド資料も公開されています。

セミナーでは『GUILTY GEAR Xrd』シリーズの開発事例を題材とした3Dモデル作成手法を解説。格闘ゲームなど激しいアクション・ポージングを伴うゲームにおいて人体表現のクオリティを向上させる技法が語られています。

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今回の動画はPart3として、肩・肘・手首など上半身に位置する関節の回転軸やボーン位置を調整することで、各パーツをよりリアルで綺麗に表現するコツを紹介。

上半身は、アクションシーンに限らずあらゆるシーンにおいてもっとも注目を集めやすい部位だといいます。

また、モデラー・プレイヤーともに見慣れている部位であるがゆえに、双方にとって些細な違和感を発見しやすいため、細部の調整が大きな効果をもたらすと述べています。

『GUILTY GEAR Xrd開発スタッフが送るアクションのためのボーン配置TIPS Part3』

例えば「肩」は殴打などの攻撃動作だけでなく、落胆や諦念といった感情表現においても重要な役割を占めることから、表現の幅を広げるために十分な可動域を確保することが望まれます。

実際の肩は複数の骨や筋肉などが複雑に組み合わさっています。その構造を簡略化しつつ肩の可動域を広げるため、同社では肩から距離を置いた鎖骨付近に回転軸を設置しています。

(画像はスライド資料より引用)

手指においては、関節が多い上に全体のバランスも加味する必要があることや、取り得る形状のパターンが幅広いことなどから調整の難易度が高く、わずかなズレが違和感につながりやすいと説明。

握りこぶしをシャープに作るための関節の配置方法や、適切な指の長さの比率を生み出す基準などを紹介しています。

(画像はスライド資料より引用)

そのほか、掌底打ちの威力を表現するに相応しい手首の形状や、首や頭部を少ない本数の骨で動かす工夫などが語られています。

動画のラストでは、適切なボーン配置を見つけるTIPSとして自分の関節を観察するのが効果的であることなどを紹介しています。

詳細は同社のYouTube動画をご確認ください。

GUILTY GEAR Xrd開発スタッフが送るアクションのためのボーン配置TIPS Part3 | YouTube

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