この記事の3行まとめ
- Unity 6.2ベータ版の最新バージョン「Unity 6000.2.0b7」がリリース
- ユーザーのプレイ状況やエラー状態などを収集する機能「Developer Data Framework」が導入
- 「Developer Data Framework」の活用により、アプリのパフォーマンス状況を分析・確認できる診断機能が拡張された
Unity Technologiesは2025年6月25日(現地時間)、Unity 6.2ベータ版の最新バージョンとなる「Unity 6000.2.0b7」をリリースしました。
(画像は公式ブログより引用)
「Unity 6000.2.0b7」では新たに「Developer Data Framework」が導入されました。これは、Unity製アプリケーションをインストールしたデバイスから、ゲームプレイ中のアクション状況・機能の利用状況・デバイス状態など、製品やUnity自体の改善に役立てるためのデータを収集するものです。
また、Developer Data Frameworkを活用した機能として、Unity Dashboardの診断機能が拡張されました。本機能は、プレイ中にユーザー端末上で発生したクラッシュログ、エラーログ等のパフォーマンス面の問題を検出して診断データとして収集し、開発者がパフォーマンス面の問題を確認できる機能です。
本機能を利用することで、開発段階のテストのみではカバーできない規模でも、実際のデバイスやプレイ環境での動作情報を集め、本番環境での問題調査をスムーズに行うことが可能です。
クラッシュ、例外処理の統計情報や、ゲーム内のエラーに関する詳細情報などが追加されている(画像はUnity公式コミュニティページより引用)
収集された開発者データはUnityのパフォーマンス改善に利用されるほか、Unity 6.2以降に導入される「Unity AI」の強化学習にも利用されます。
Unity 6.2以降のバージョンで作成されたプロジェクトは、デフォルトでは診断データの収集機能が有効になっていますが、Project Settingから無効化できます。また、個々のアプリユーザーに対してデータ共有の同意を選択させ、管理することも可能です。
なお開発者データの収集機能は、Unity CloudにおけるAIダッシュボードの設定より実行の有無を切り替えられます。
そのほか、Unity AIのスプライト生成機能におけるモデルが改善され、出力の精度が向上したことなどがUnity Discussionsで述べられています。
詳細はリリースノートやUnity Discussionsをご確認ください。
「Unity 6.2 beta」リリースノート「Introducing data controls and better game diagnostics in the Unity 6.2 beta」Unity Discussions