この記事の3行まとめ
- GameMaker Blogにて、『Crashlands 2』の開発事例を紹介したブログ記事が公開
- ノーコードで実装を進められるツール「The Game Changer」によりプログラマーの負担が減り、開発速度が10倍以上に向上
- アイテム同士の相互作用をノーコードで設定できるシステム「Reactions」なども紹介
YoYo Gamesは2025年4月14日(現地時間)、「How Crashlands 2 Was Built with GameMaker」と題した記事をGameMaker Blogで公開しました。
同記事は、オープンワールドの2Dアドベンチャー『Crashlands 2』を開発したButterscotch Shenanigansのスタッフにインタビューを行い、開発を効率化する独自ツールの作成などについて紹介しています。
Part 2 of our Crashland 2 interview is now live!!@BScotchShenani are sharing many gems of development wisdom in this technical dive 🗒️💎
🔗 https://t.co/TmqIMQtI3a pic.twitter.com/IUynim0N1I
— GameMaker (@GameMakerEngine) April 14, 2025
『Crashlands 2』は、異星の荒野に不時着した主人公がさまざまな素材を集め、アイテムをクラフトしながらオープンワールドを探索するアドベンチャーゲームです。
『Crashlands 2 – Release Announcement Trailer』
同作の開発では当初、ストーリーやクエストなど全ての要素をプログラマー1名で実装していたため、作業が追い付かずボトルネックが発生していたとのこと。そこでワークフロー改善のためゲーム開発を約6か月間停止し、その間に開発を効率化するツールの作成に尽力したといいます。
まず、Web開発ツールから着想を得たUI作成ツール「Cakeframes」を開発。JSONでUIを記述できるツールで、これによりUI開発の効率化を実現しました。
Cakeframesで使われるJSONのサンプル(画像はブログ記事より引用)
「Cakeframes」は、ゲーム開発効率化ツール「The Game Changer」のUI構築にも用いられています。
「The Game Changer」は、キャラクターやアイテムなどに関するデータのまとまり(開発チームは「mote」と呼称)を、ゲーム実行中にノーコードで作成・編集できるツール。
プログラマー以外のメンバーによる実装作業が可能となったことで、開発スピードが10倍以上に向上したと述べています。
クリーチャー「Sluggabun」に関するデータを扱うmote。移動速度(Movement Speed)は数値入力で変更できるほか、スライダーによる調整も可能(画像はブログ記事より引用)
同記事ではそのほかにも、アイテム同士の相互作用をノーコードで設定できるシステム「Reactions」や、クロスプラットフォーム対応において重視するべき事項などについて語られています。
なお同記事は、 Butterscotch Shenanigansの開発者にインタビューした記事の第2回に該当します。初回の記事は2025年4月10日(現地時間)に公開され、『Crashlands 2』のゲームデザインや前作からの変化について紹介しています。
初回の記事はこちらを、第2回の記事はこちらをご確認ください。
「How Crashlands 2 Was Built with GameMaker」GameMaker Blog