この記事の3行まとめ
- NVIDIA、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表
- テクスチャを圧縮するAI機能「RTX Neural Texture Compression」などが搭載
- 「RTX Mega Geometry」を用いることで、1フレームあたりのトライアングル描画数が従来の最大100倍に
NVIDIAは2025年1月6日(現地時間)、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表しました。
Just announced: NVIDIA RTX Kit
👾 Render game assets with AI
⚡ Improve path tracing performance
🎮 Create game characters with photorealistic visuals #CES2025https://t.co/ZclOU85yGa pic.twitter.com/0b03jZSFKg— NVIDIAGameDev (@NVIDIAGameDev) January 7, 2025
「NVIDIA RTX Kit」は、AIを用いたレンダリング技術やレイトレーシング、3Dキャラクターの表情を作成する機能などを取り揃えたニューラルレンダリング技術群です。
『Introducing NVIDIA RTX Kit: Transforming Rendering with AI and Path Tracing』
「NVIDIA RTX Kit」には、AIによってテクスチャを圧縮する機能「RTX Neural Texture Compression」や、マテリアルのシェーダーコードを圧縮する機能「RTX Neural Materials」が搭載されています。
これらのAI技術は、プログラマブルシェーダーでニューラルネットワークを構築可能にする「RTX Neural Shaders」を活用しています。
(画像は「NVIDIA RTX Kit」公式ページより引用)
レイトレーシングで使用される「Bounding Volume Hierarchy(BVH)」(※)を生成するAI技術「RTX Mega Geometry」も搭載。
※ オブジェクトとレイの交差判定に用いる空間データ構造。オブジェクトを複数の直方体で分割するように囲い、各パーツを階層的に管理する
「RTX Mega Geometry」を用いることで、従来のレイトレーシング手法の最大100倍となる1フレームあたり3,000個のトライアングルが描画可能としています。
(画像はNVIDIA技術ブログより引用)
そのほか、3Dキャラクターモデルの髪・肌の描画品質を向上させる「RTX Character Rendering SDK」が使用可能。
また、キャラクターの顔をより自然に表現するための技術「RTX Neural Faces」も併せて発表されました。
『Crossing the Uncanny Valley of Rendering Digital Humans with NVIDIA RTX Neural Faces』
なお同社はCES 2025にて、同社が開発する最新のGPUアーキテクチャ「Blackwell」を搭載したGPUシリーズ「GeForce RTX™ 50」や、AIを用いたアップスケーリング技術「NVIDIA DLSS 4」などを発表しています。
併せて、「GeForce RTX™ 50」シリーズのGPUや「NVIDIA DLSS 4」、「RTX Neural Materials」などを使用して作成された技術デモ「Zorah」の映像が公開されています。
『Zorah | A New Era of Rendering, Powered by GeForce RTX 50 Series and AI』
「NVIDIA RTX Kit」の詳細は、公式ページやNVIDIAの技術ブログをご確認ください。
「NVIDIA RTX Kit」公式ページ「NVIDIA RTX Neural Rendering Introduces Next Era of AI-Powered Graphics Innovation」NVIDIA技術ブログ