NVIDIA、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表。AIを活用したテクスチャ圧縮機能が搭載されたほか、レイトレーシングでは従来の100倍のパフォーマンスを発揮

NVIDIA、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表。AIを活用したテクスチャ圧縮機能が搭載されたほか、レイトレーシングでは従来の100倍のパフォーマンスを発揮

2025.01.08
ニュースAI
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • NVIDIA、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表
  • テクスチャを圧縮するAI機能「RTX Neural Texture Compression」などが搭載
  • 「RTX Mega Geometry」を用いることで、1フレームあたりのトライアングル描画数が従来の最大100倍に

NVIDIAは2025年1月6日(現地時間)、ニューラルレンダリング技術群「NVIDIA RTX Kit」を発表しました。

NVIDIA RTX Kit」は、AIを用いたレンダリング技術やレイトレーシング、3Dキャラクターの表情を作成する機能などを取り揃えたニューラルレンダリング技術群です。

『Introducing NVIDIA RTX Kit: Transforming Rendering with AI and Path Tracing』

「NVIDIA RTX Kit」には、AIによってテクスチャを圧縮する機能「RTX Neural Texture Compression」や、マテリアルのシェーダーコードを圧縮する機能「RTX Neural Materials」が搭載されています。

これらのAI技術は、プログラマブルシェーダーでニューラルネットワークを構築可能にする「RTX Neural Shaders」を活用しています。

(画像は「NVIDIA RTX Kit」公式ページより引用)

レイトレーシングで使用される「Bounding Volume Hierarchy(BVH)」(※)を生成するAI技術「RTX Mega Geometry」も搭載。

※ オブジェクトとレイの交差判定に用いる空間データ構造。オブジェクトを複数の直方体で分割するように囲い、各パーツを階層的に管理する

「RTX Mega Geometry」を用いることで、従来のレイトレーシング手法の最大100倍となる1フレームあたり3,000個のトライアングルが描画可能としています。

(画像はNVIDIA技術ブログより引用)

そのほか、3Dキャラクターモデルの髪・肌の描画品質を向上させる「RTX Character Rendering SDK」が使用可能。

また、キャラクターの顔をより自然に表現するための技術「RTX Neural Faces」も併せて発表されました。

『Crossing the Uncanny Valley of Rendering Digital Humans with NVIDIA RTX Neural Faces』

なお同社はCES 2025にて、同社が開発する最新のGPUアーキテクチャ「Blackwell」を搭載したGPUシリーズ「GeForce RTX™ 50」や、AIを用いたアップスケーリング技術「NVIDIA DLSS 4」などを発表しています。

関連記事
NVIDIA、GPU「GeForce RTX™ 50」シリーズを発表。「RTX 5070」「RTX 5070 Ti」「RTX 5080」「RTX 5090」の4モデル展開で、1/30から順次発売
2025.01.07
関連記事
NVIDIA、「マルチフレーム生成」を導入したAIアップスケーリング技術「DLSS 4」を発表。入力遅延の解消に役立つ「Reflex 2」も
2025.01.08

併せて、「GeForce RTX™ 50」シリーズのGPUや「NVIDIA DLSS 4」、「RTX Neural Materials」などを使用して作成された技術デモ「Zorah」の映像が公開されています。

『Zorah | A New Era of Rendering, Powered by GeForce RTX 50 Series and AI』

「NVIDIA RTX Kit」の詳細は、公式ページNVIDIAの技術ブログをご確認ください。

「NVIDIA RTX Kit」公式ページ「NVIDIA RTX Neural Rendering Introduces Next Era of AI-Powered Graphics Innovation」NVIDIA技術ブログ

関連記事

3Dモデル生成AI技術2種類がオープンソース化。1枚の画像からモデルを出力できる「TripoSG」に、複雑な形状などの生成に適した「TripoSF」も
2025.04.09
Microsoft、リアルタイムにゲームを自動生成するAIモデル「WHAMM」を発表。無料デモで『Quake II』風ゲームをプレイできる
2025.04.08
Adobe Premiere Proに“映像を2秒間伸ばせる”AIフレーム生成機能が導入。ゲーム画面でも機能するのかを簡易的にテストしてみた
2025.04.08
Razer、UEやUnityに対応したゲーム開発SDK「WYVRN」を発表。QAを効率化するAIツールやハプティクス技術などを統合
2025.04.01
「NVIDIA アプリ」がアップデート。AIによるアシスタント機能「Project G-Assist」で、ゲーム設定の調整やパフォーマンスの分析などをサポート
2025.04.01
ゲームメーカーズ×Mogura VRによる「GDC報告会」が4/10(木)渋谷で開催決定!ゲストはBitSummit主催のスケクル村上 雅彦氏、GDC2025出展者 Pit-Step御前 純氏
2025.03.29

注目記事ランキング

2025.04.04 - 2025.04.11
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

物理エンジン
ブツリエンジン オブジェクトの物理挙動をシミュレーションする機能。ゲームエンジンの一機能として提供される場合や、物理エンジンの機能のみをミドルウェアとして提供する場合がある。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!