ソニー、立体音響のゲームサウンド制作をサポートするソフト「Gaming Virtualizer by 360 Reality Audio」を提供開始。「Wwise」用プラグインとして

2024.08.19
ニュースサウンド
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この記事の3行まとめ

  • ソニー、立体音響のゲームサウンド制作をサポートする「Gaming Virtualizer by 360 Reality Audio」をリリース
  • 同社の立体音響技術「360 Reality Audio」を生かし、最適化された低負荷の信号処理を可能としている
  • 「Wwise」用プラグインとして提供

ソニーは2024年8月19日(月)、立体音響のゲームサウンド制作をサポートするソフトウェア「Gaming Virtualizer by 360 Reality Audio」の提供を発表しました。

「360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)は、ソニーによる立体音響技術です。オブジェクトベースのシステムで、音源ごとに位置情報を付加できることを特徴としています。

従来のステレオ音源(左)と360 Reality Audio(右)での比較イメージ(画像はソニー 公式サイトより引用)

「Gaming Virtualizer by 360 Reality Audio」は、360 Reality Audioの技術をもとに、Audiokineticの協力を受け開発されたソフトウェアです。Audiokineticのオーディオミドルウェア「Wwise」用のプラグインとして使用できます。

本ソフトウェアは、最適化された効率のよい信号処理を可能とし、モバイル機器などの処理能力が限られた機器でも、立体的なゲームサウンドを実装できるとしています。

また、人物の声や効果音など位置を明確にしたい音だけ本ソフトウェアで立体音響化し、それ以外の音は別の処理を行うなど、音に合わせて調整できます。

(画像はニュースリリースより引用)

本ソフトウェアは、コロプラやCygames、Nianticといったさまざまな企業や開発スタジオで、ゲーム開発への実装に向けた検証が進められています。

コロプラが提供するスマートフォン向け短編アドベンチャーゲーム『PRINCIPLES』では、本ソフトウェアを導入し、サウンドデザインを更新したアップデートを2024年8月19日(月)に行っています。

360 Reality Audioの機能のオン・オフはオプションメニューから変更可能で、足音洞窟内の反響音などを立体的に楽しめるとのこと。

(画像はコロプラによるニュースリリースより引用)

また、ソニーは、2024年8月21日(水)から23日(金)にかけて開催される国内最大規模のゲーム業界カンファレンス「CEDEC2024」にも出展。本ソフトウェアについて、実際のゲームにおけるデモを行いながら説明を行う予定だと述べています。

ソフトウェアの詳細は、ニュースリリースライセンスサイトをご確認ください。

ヘッドホンで再生可能な立体音響のゲームサウンド制作を簡単に実現する ゲーム開発者向けプラグインソフトウエア「Gaming Virtualizer by 360 Reality Audio」の提供を開始「360 Reality Audio」ライセンスサイト

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