この記事の3行まとめ
Unity Technologiesは、2023年9月12日に発表した料金システム「Unity Runtime Fee」の内容を変更することを発表しました。それに伴いUnityブログの記事を公開し、FAQページも更新されています。
Here is an open letter to our community:
https://t.co/qadAWzdGkb
— Unity (@unity) September 22, 2023
Here is an open letter to our community:
https://t.co/qadAWzdGkb
— Unity (@unity) September 22, 2023
Unity Runtime Feeは、Unity Plus/Pro/Enterpriseなどの利用料金とは別に発生する料金システム。前回の発表より、対象や条件が大幅に変更されています。
Unity Runtime Feeで発生する料金
最大2.5%の収益、または一意の「初回エンゲージメント数」に基づいて計算される金額のうち、少ない方が請求額になります(いずれも月次ベース)。
収益、初回エンゲージメント数は、Unity Technologies側の計測ではなく、自身の持つデータに基づいて自己申告する形です。
初回エンゲージメントの定義は、「特定のエンドユーザーが、1つの配布プラットフォームにおいて初めて、正常かつ合法的に、Unity Runtimeを使用して稼働しているゲームの取得、ダウンロード、またはゲームへの参加を行った瞬間」と発表されています。
定義の詳細は英語版FAQページに掲載されていますが、日本語版FAQページでも「特定の」「合法的」など、各単語に関する説明が載っています。
初回エンゲージメントの単価は、Unityのプランや、エンドユーザーがエンゲージメントを行った国・地域によって異なります。
オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、日本、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、スイス、韓国、英国、米国は「グループA」に属し、初回エンゲージメント数に応じて段階的に単価が変化します。グループA以外の国または地域は、単価が一定の「グループB」として設定されます。
例えばUnity Pro利用者で、グループA、当月の初回エンゲージメント数が10万の場合は、単価は0.15米ドルと設定されています。Unity Runtime Feeの概要は、以下の通りです。
なお、FAQページによれば、初回エンゲージメント数として使えるデータを持っていない場合は、収益をベースにして申告することが推奨されています。
Unity Runtime Feeの対象プラン、ゲーム
対象プランは、Unity ProまたはEnterprise。2024年以降にリリースされる長期サポート版(LTS)(※)を使用して開発されたゲーム、または開発中にそのLTS版にアップグレードしたゲームが対象です。
※ 記事執筆時点では、「Unity 2023 LTS」と呼ばれているバージョン
そうしたゲームが、過去12か月の総収益が100万米ドル以上かつ、初回エンゲージメント数が100万回以上であること。これら2つの条件を満たした場合のみ、Unity Runtime Feeの対象となります。
Unity Runtime Feeの対象外は、Unity Personal/Plusユーザー、そして記事執筆時点でサポートされているバージョンのUnityで作られたゲームです。現時点では、映画や教育関連のサブスクリプションプランにも適用されないことも発表されています。
Unity Runtime Fee以外の変更点
Unity Personalの利用資格のうち、「年間の収益および調達金額の上限」が10万米ドルから20万米ドルに引き上げ。また、これまで必須だった「Made with Unity」表示が任意に変更されます。これら条件は、2024年にリリースされるLTSバージョン以降が対象です。
加えて、Unity Pro/Enterpriseの価格は引き上げが予定されています。詳細情報は後日発表されるとのこと。
今回の詳細は、Unityブログの記事やFAQページをご確認ください。
コミュニティへのご報告各 UNITY プランへの変更点について(FAQ)