Unreal Engine 5.3リリース。SkeletonをUE上で直接編集できる実験機能「Skeletal Editor」や、クロスシミュレーション専用エディタを新たに搭載

2023.09.07
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この記事の3行まとめ

  • Epic GamesがUnreal Engine 5.3がリリース
  • 実験機能として、SkeletonをUE上で作成・編集できる「Skeletal Editor」を搭載
  • デフォルトのC++バージョンがC++17からC++20に変更された

2023年9月6日(水)、Epic GamesUnreal Engine 5.3(以下、UE5.3)リリースしました。本バージョンは、Epic Games Launcherなどを通じてインストールできます。

今回のメジャーアップデートでは、軽量なボリュメトリックデータ「Sparse Volume Texture(SVT)」の導入のほか、Lumen、Naniteといった各レンダリング機能のOrthographic Rendering(正投影レンダリング)への対応などが行われています。

Sparse Volume Texture(画像は公式ドキュメントより引用)

Lumenなどに対応したOrthographic Rendering(画像は公式ブログより引用)

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UE上でSkeletonを作成・編集できる「Skeletal Editor」(実験機能)

UE上でSkeletonを編集できるツール「Skeletal Editor」が実験機能として搭載されました。これにより、Skeletonの作成やボーンの追加、スキンウェイトの編集などをDCCツールを介さずに行えるようになります。

(画像はUnreal Enging公式ブログより引用)

効率的なクロスシミュレーション ワークフローを実現する「Panel Cloth Editor」

UE5.3では、新たにクロスシミュレーション専用のエディタ「Panel Cloth Editor」が利用できるようになりました。

スキンウェイト転送機能などの導入により、より効率的なクロスシミュレーション ワークフローが実現します。

Sparse Volume Texture(画像は公式ドキュメントより引用)

また、Panel Cloth EditorとML デフォーマー エディタを併用することで、シミュレーション結果をキャッシュできるようになっています。

エディタ画面でクロスシミュレーションを行う様子(画像はUnreal Enging公式ブログより引用)

Virtual Shadow Maps(仮想シャドウマップ)がProduction Readyに

安定性が向上したことなどを受け、UE5.3より「Virtual Shadow Maps(仮想シャドウマップ。以下、VSM)」のベータ指定が外れました。

VSMは、従来よりも高解像のシャドウを効率的にレンダリングする手法です。今回のアップデートで、オブジェクトごとにシャドウを無効化するオプションを設定できるようになりました。

特性上相性の悪いワールドポジションオフセットなどとともに使用できるようになった(画像は公式ドキュメントより引用)

ランドスケープアクターがNaniteに対応

Naniteについても、複数のアップデートが施されています。

モデルに設定されたオリジナルの法線を使用できるようになったほか、ランドスケープアクターがNaniteをサポートするようになりました。

アセットに保存された法線が使えるように(画像は公式ドキュメントより引用)

Naniteに対応したランドスケープアクター(画像は公式ドキュメントより引用)

また、Naniteに対応したスプラインメッシュが実験的機能として導入されています。

C++のデフォルトバージョンがC++20に

UE5.3より、デフォルトのC++バージョンがC++17からC++20に変更されました。この変更によって、すべてのエンジンモジュールがC++20でコンパイルされるようになります。

なお、C++20ではコルーチンの導入などが行われています。

アップデートの詳細は、リリースノートおよび公式ブログをご覧ください。

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