この記事の3行まとめ
2023年7月5日(現地時間)、Unity Technologiesは、2Dゲームのサンプルプロジェクト『Happy Harvest』を、Unity Asset Storeにて公開しました。
それに伴い、同作の制作に使われたテクニックを紹介する記事が、公式ブログで掲載されています。
『Happy Harvest』は、『Unity 2022 LTS』で開発された2Dゲームのサンプルプロジェクトで、Unity Asset Storeから無料で入手できます。
『Unity 2022 LTS』におけるシャドウ、タイルマップ、スプライトのボーンアニメーションなどの機能が活用されています。また、レンダリングパイプラインはUniversal Render Pipeline(URP)を使用しています。
タイルマップ機能
『Happy Harvest』の地面に使用されている「Tilemap」機能は、小さなスプライトをタイルとし、グリッド状に並べることで地形を作成します。
地形の変更に柔軟に対応できるだけでなく、レベル全体を1枚の大きなテクスチャとして扱う必要がないため、負荷の軽減にも寄与します。
Tilemap機能には、絵を描くようにタイルを配置できるブラシツールや、隣接するタイルの形状に応じて自動でスプライトの種類を切り替える「Rule Tile」、自動コリジョン生成機能などが搭載されています。
また、Tilemapには専用のレンダラーが用意されているため、効率的なレンダリングが可能です。
キャラクターのボーンアニメーション
解説記事では、キャラクターの制作手法についても紹介しています。
キャラクターは元々各パーツごとにレイヤー分けされたPSDファイルであり、レイヤーを保ったままUnityにインポートされています。
インポートされたキャラクターのスプライトは、Unity上でリギングし、アニメーションを作成しているとのこと。
また、「Sprite Library」を使用してキャラクターのバリエーションを管理しているほか、「Sprite Swap」によってスプライトを切り替えています。
2Dならではのライティング
記事では、2D独自のライト・シャドウ表現についても解説されています。
『Happy Harvest』のキャラクターやオブジェクトには、ノーマルマップのほか、リムライト専用のマスクマップが使用されています。これにより、オブジェクトの形状が判断しやすくなります。
そのほか、昼夜のサイクルに応じてディレクショナルライトの角度が変わるシステムも実装されています。
なお、木や家など、太陽光による影が不自然になってしまうオブジェクトには専用の影を付けているとのこと。
また、『Happy Harvest』のより詳細な解説記事として、「タイルマップの使い方」「2Dキャラクターのアニメーションの作り方」「URPでのライティング」についての記事が公開されています。近日、「VFXとシェーダー」についての記事も公開予定とのことです。
詳しくは、Unity公式ブログおよびUnity Asset Storeのダウンロードページをご確認ください。
『Happy Harvest demo: See the latest 2D techniques』Unity公式ブログ『Happy Harvest』ダウンロードページ