この記事の3行まとめ
- 『Unity 2023.1 Tech Stream』の主な機能を紹介する記事が公式ブログにて公開
- ポストプロセスでレンズフレアが表現できるようになった
- 半透明オブジェクトのレンダリング時に厚みを考慮できるように
Unity Technologiesは、公式ブログにて、『Unity 2023.1 Tech Stream』の主な機能を紹介する記事を新たに公開しました。
(画像は公式ブログより引用)
Unity 2023.1 Tech Streamでは、HDレンダーパイプライン(以下、HDRP)とユニバーサルレンダーパイプライン(以下、URP)などに新機能が追加されたほか、マルチプレイ機能の拡充などのアップデートが施されています。
Screen Space Lens Flaresが追加
Unity 2023.1では、ポストプロセス内でレンズフレアが生成できるようになりました。
従来は各光源に対してレンズフレアを設定する必要があったのに対し、Screen Space Lens Flaresはポストプロセスであるため画面上の光すべてにレンズフレアが生成されます。
Screen Space Lens Flaresは、HDRPとURPの両方で使用可能です。
発光するマテリアルや反射光など、画面上のすべての光にレンズフレアが生まれる。強度は調整可能(動画は公式ブログより引用)
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンによるScreen Space Lens Flaresの解説動画
Water Systemがアップデート
Unity 2023.1 Tech Streamでは、Water Systemがアップデート。Water Systemは、Unity 2022.2より機能が刷新されています。
記事では、Water Systemによって作られる水面をカスタマイズする機能をいくつか紹介。指定した形状内の水を取り除く「Water Excluder」や、水面を変形させて波や滝などを表現する「Water Deformer」、水面上にある物体の動きに応じた白波をシミュレーションする「Foam Generator」などを挙げています。
「Water Deformer」によって水面の高さを変え、滝を表現している(動画は公式ブログより引用)
Water Systemの機能は、HDRPパッケージにサンプルが用意されているほか、GitHubで配布されているデモプロジェクトで試用できます。
サンプルとして提供されているシーン(画像は公式ブログより引用)
厚みを考慮した半透明オブジェクトのレンダリングが可能に
HDRPで半透明オブジェクトをレンダリングする際、オブジェクトの厚みを考慮して光の透過を計算できるようになりました。
例えば、オブジェクトが複雑な形状のときや複数の半透明オブジェクトが重なったときなど、ピクセル単位で何度も半透明の描画処理を行うシーンでもリアルに表現してくれます。
カメラから見た厚みが薄い箇所は光がより透過し、厚い場所はほとんど光が透過しない(画像は公式ブログより引用)
記事中ではほかにも、High Quality Line Rendering(※1)やAdaptive Probe Volumes(※2)、実験的な機能であるMultiplayer Play Mode(※3)に加え、レイトレーシング機能の改善などについて説明しています。
※1 ヘアやファーなどのラインを高度にレンダリングする機能
※2 中のオブジェクト密度に応じてライトプローブの密度を変化させる領域
※3 エディタ上でマルチプレイをテストできる機能
同一のメッシュが大量に存在するシーンに対し、より効率的にレイトレーシングできるようになった(画像は公式ブログより引用)
Multiplayer Play Modeを使用すると、1台のマシン上で、複数のプレイヤーが接続するオンラインマルチプレイを再現できる(画像は公式ブログより引用)
詳細は、こちらをご確認ください。
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