フォートナイトで導入された、Unreal Engine 5.1のバージョン管理効率化機能「仮想アセット」を紹介する記事が公開

フォートナイトで導入された、Unreal Engine 5.1のバージョン管理効率化機能「仮想アセット」を紹介する記事が公開

2022.12.20
ニュースアンリアルエンジン
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • UE5.1から提供されたバージョン管理効率化機能「仮想アセット」の紹介記事をEpic Gamesが公開
  • アセットデータを「構造化されたデータ」と「バルクデータ」に分割し、同期にかかる容量や時間を節約
  • 記事執筆時点ではベータ版だが、フォートナイトではv22以降で導入されており十分な堅牢性があるとしている

2022年12月13日、Epic Gamesは「Unreal Engine 5.1 の仮想アセット — より小さく、より高速化したデータ同期」と題した技術記事を公開しました。

(画像はブログ記事より引用)

仮想アセット」とは、Unreal Engine 5.1から搭載されたバージョン管理(※)に関する新機能です。

※各々のファイルに対して「いつ」「誰が」「どのように」変更を加えたのかを記録・管理するシステム。チーム開発でよく利用され、履歴からファイルを以前の状態に復元することもできる

同記事では、以前の調査からゲームプロジェクトの大規模化継続的にアップデートを行う「サービスとしてのゲーム」モデルへの移行などにより、チーム内のプロジェクトファイルの同期に費やす時間や容量が増え続けている問題があるとしています。

それらを解決するため、Epic Gamesが用意したアプローチとして、仮想アセット機能を紹介しています。

リモートアクセスによる共同作業では、物理的な距離の問題で通信速度が出ないなど、同期時間がネックとなる(画像はブログ記事より引用)

仮想アセットではアセットデータをエディタでの表示に必要な「構造化されたデータ」と、必要でない可能性が比較的高い「バルクデータ」に分割。バルクデータは別に保存し、必要に応じて取得することで同期容量及び時間の効率化を図っています。

これによりユーザーの作業は以前と変わらず、データをより高速で効率的に同期できるとのことです。

(画像はブログ記事より引用)

仮想アセットは記事執筆時点ではベータ版として提供されている機能ですが、Epic Gamesが提供するフォートナイトではv22から導入されており、十分な堅牢性があるとしています。

また、仮想アセットの効果は利用アセットの種類によって異なるものの、例としてフォートナイトで導入した結果が示されました。

(画像はブログ記事より引用)

そのほか、この機能の今後の展望などについても述べられています。詳細はブログ記事をご確認ください。また、仮想アセットについてさらなる詳細や導入手順などについては公式ドキュメントで解説されています。

Unreal Engine 5.1 の仮想アセット — より小さく、より高速化したデータ同期仮想アセット機能の公式ドキュメント

関連記事

UE5でノベルゲームを制作できる。オープンソースの無料プラグイン「Shiden Visual Novel Editor」が正式リリース
2025.07.02
Unity・UEなどでアニメを作るハッカソン「アニメ×ゲームジャム UE in 京都」、7/26(土)より開催。参加申込は7/21(月)18時まで
2025.07.01
『Clair Obscur: Expedition 33』開発陣に直接質問できる!7/7(月)のライブ配信イベントに先駆け、エピック ゲームズ ジャパンが質問を募集中
2025.07.01
Epic Games、UEのレベルストリーミング最適化TIPSなどを解説。UE5.6で実験的に導入された設定なども紹介
2025.06.30
UE5.6/Unity 6で作った“同じゲーム”の実装を比較できる。無料サンプルプロジェクト『Parrot Game Sample』、Epic Games協力のもとリリース
2025.06.25
UE&クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の連携方法を解説。COYOTE 3DCG STUDIOの技術ブログで連載記事が公開
2025.06.24

注目記事ランキング

2025.06.27 - 2025.07.04
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ローパスフィルター(Low-Pass Filter)
ローパスフィルター
  1. 電気信号のうち、指定した周波数(カットオフ周波数)以下の信号を通し、それより上を大きく低減させるフィルター。
  2. ゲーム開発において、基本的にはサウンド用語として用いられる。例として、特定のセリフをローパスフィルターによってくぐもった音に加工することで、隣の部屋や遮蔽物の後ろで話しているかのような表現を行うことができる。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!