この記事の3行まとめ
VRMによる3Dアバターフォーマット標準化を掲げるVRMコンソーシアムはVRM1.0正式版をリリースしました。
【お知らせ!】VRM1.0正式リリースいたしました!明日9/23(金)20時から早速ワークショップ配信します。新機能や詳細については本日の配信やプレスリリースをぜひご覧ください!●9/23 20:00-正式リリース配信ワークショップhttps://t.co/YovTIbSWJW
●プレスリリースはこちらhttps://t.co/h8z5mYp9zz— VRMコンソーシアム (@vrm_pr) September 22, 2022
VRMは2018年に発表された日本発の3Dアバターデータ向けのファイルフォーマットです。プラットフォームに依存せずに3Dアバターを運用でき、メタバースコミュニケーションサービス『バーチャルキャスト』、3Dキャラクター制作ソフトウェア『VRoid Studio』、メタバースプラットフォーム『cluster』などのアプリケーションやサービスで使用できます。VRM規格を実装したUnityのライブラリアセット『UniVRM』もリリースされており、UnityでVRMファイルを読み込んだり、モデルを作成したりすることが可能です。
VRMのフォーマットはglTF2.0をベースとして作成されており、スケールや座標系など各モデルデータの差異を吸収します。
今回のアップデートではConstraintの追加、SpringBoneにカプセルコライダが使用可能になるといった機能追加のほか、パブリック・ライセンス1.0が策定されています。
また、VRMコンソーシアムは2022年9月23日、VRM1.0正式版リリースを記念して『VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説』と題したワークショップ配信を行いました。この配信ではバージョン1.0での更新点詳細やUniVRMを使ったUnity上でのVRM1.0モデルのセットアップ、Mayaを使用したConstraint機能のセットアップなどが解説されています。
VRMドキュメントプレスリリース
以下、プレスリリースからの引用です。
一般社団法人VRMコンソーシアム(代表理事:石井洋平、所在地:東京都中央区)は、2022年9月22日(木)、同法人が提唱する3Dアバター向けファイル形式「VRM」のバージョン 1.0を正式にリリースしました。
また、9月23日(金・祝)、同バージョンの新機能を紹介する番組「VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説」を配信します。
「VRM」は、メタバース時代のインターオペラビリティ(相互運用性)を想定した、プラットフォーム非依存の日本発3Dアバター向けファイル形式です。2018年の誕生以来、メタバースコミュニケーションサービス「バーチャルキャスト」をはじめ、3Dキャラクター制作ソフトウェア「VRoid Studio」やメタバースプラットフォーム「cluster」など、様々なアプリケーションやサービスに対応しています。この度、正式リリースする「VRM」 バージョン1.0は、現在広く使われているバージョン「VRM 0.x」の課題やエラーを修正し、必要と思われる機能を追加したバージョンになります。現時点では、Unity用ライブラリ「UniVRM」、「バーチャルキャスト」、3Dデータ共有サービス「THE SEED ONLINE」(一部制約あり)、3Dキャラクター投稿・共有プラットフォーム「VRoid Hub」が対応し、今後さらなる対応拡大が期待されます。
9月23日の番組では、VRMが1.0でどのように変わり、どのようにセットアップすればよいのかを、識者がわかりやすく解説するオンラインワークショップ形式でお届けします。
【VRM 1.0の新機能】
■Constraint機能が使えるようになりました
■SpringBoneのコライダとしてカプセルコライダを使用可能になりました
■標準ライセンスが明確になりました
(VRMパブリック・ライセンス文書 1.0策定)
■あわせて、ライセンス条件フラグが細かくなりました
■ローカル軸の保持が可能になりました(正規化強制条件の撤廃)
■HDRに対応しました
■表情の標準定義が追加・整理されました
【「VRM1.0を使ってみよう!新しくなったVRMのポイント解説」番組情報】
【配信日時】2022年9月23日(金・祝)20:00-
【チャンネルURL】https://www.youtube.com/channel/UCXeHFuWJuWCgBrLxP2FJ8rw
■VRMとは
VR時代の3Dキャラクター・アバター使用を想定したプラットフォーム非依存のファイル形式です。従来の3Dモデルとしてのテクスチャやボーンといった情報に加え、視線設定など一人称で操作するアバターに必要な情報を扱えるようにし、環境により異なるスケールや座標系などを統一することで、3Dアバターが配信・ゲームなどあらゆるプラットフォームで使用されることを想定しています。また、人が操作して人格を演じるアバターの特性を考慮して、このアバターを他人が使用しても良いか、暴力表現をしても良いか、などアバター特有の権利までもファイルに埋め込むことが可能です。将来的には3Dモデルの権利保護の機能を兼ね備え、アイテムやアバターの着せ替え販売を実現するなど3Dモデルが流通する際の標準フォーマットを目指していきます。VRMの技術仕様につきましては以下のドキュメントをご覧ください。
https://vrm.dev/