ハリウッドのVFX技術がオープンソース化。レンダリング速度・品質の向上を図るライブラリ「OpenQMC」が公開

ハリウッドのVFX技術がオープンソース化。レンダリング速度・品質の向上を図るライブラリ「OpenQMC」が公開

2025.10.28
ニュース3DCG
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • レンダリング効率向上を図るオープンソースのライブラリ「OpenQMC」が公開
  • VFX制作プロダクションのFramestoreが開発し、Academy Software Foundationのプロジェクトとして公開された
  • モンテカルロ法に比べ、ノイズの収束率が向上しやすい準モンテカルロ法を起用している

映画・メディア業界のオープンソース開発を推進する「Academy Software Foundation(以下、ASWF)」は2025年10月7日(現地時間)、オープンソースのライブラリ「OpenQMC」を、同団体のブログにて発表しました。

(画像はASWF公式ブログより引用)

OpenQMCは、映画やゲームなどにおけるレンダリングの忠実度と効率を向上させることを目的とした、準モンテカルロ法(Quasi-Monte Carlo:QMC)を使ったオープンソースライブラリです。Apache License 2.0のもと、GitHubにてソースコードが公開されています。

(画像はGitHubより引用)

このライブラリはVFXプロダクションのFramestoreが開発。同社のレンダラー「Freak」の一部として制作現場で活用されてきたものであり、このたびASWFの公式プロジェクトとして受け入れられました。

なお、OpenQMCは『ウィキッド』『F1』『ヒックとドラゴン』といった映画の制作でも活用されたことも同ブログにて発表されています。

そんなOpenQMCの特徴は、レンダリング時にモンテカルロ法ではなく準モンテカルロ法を採用している点にあります。レンダリングの処理には、光の経路をシミュレーションするためにランダムなサンプルを選ぶモンテカルロ法が使われますが、サンプル数が少ないと画像にノイズが生じやすい課題を抱えていました。

OpenQMCでは、モンテカルロ法と比較してノイズの収束率が向上する準モンテカルロ法を起用しており、Framestoreは解析例を通じて、サンプル数が少ない状況でのノイズ低減と効率改善が期待できると述べています。

(画像はGitHubより引用)

このライブラリはC++14に対応したヘッダーオンリーのライブラリとして提供されており、既存アプリへの組み込みが容易な点も特徴としています。また、CPUとGPUの両方をサポートしており、x86-64、AArch64、NVIDIA GPUといったプラットフォームやアーキテクチャにも対応しています。

OpenQMCの詳細は、公式サイトGitHubをご確認ください。

OpenQMC Becomes an Academy Software Foundation Project「OpenQMC」公式サイト

関連記事

『鉄拳8』におけるUE5のNiagara活用事例など。バンダイナムコスタジオ、「CEDEC2025」講演アーカイブ動画5本を公開
2026.01.29
100万PV超のMayaモデリング解説連載が書籍化。『ローポリで極めるキャラクターモデリング』、ボーンデジタルが1/31(土)に発売
2026.01.28
『鳴潮』UE4環境でLumen軸のレイトレーシングを実用化。描画負荷削減と開発基盤の安定化を兼ね備えた実装技法【Unreal Fest Tokyo 2025】
2026.01.26
UE・Unity・Godotで使える130種類以上のアニメーションを収録した「Universal Animation Library 2」、CC0でリリース。無料版も提供中
2026.01.26
書籍『Blender完全入門』、1/30(金)に発売。モデリングや質感調整・ライティングなど、一連の3DCG制作フローが身に付く
2026.01.26
パーティクルの複雑な挙動を実装する「Vector Field」を、UE5のNiagaraで使用。C&R Creative Studiosがブログで解説
2026.01.22

注目記事ランキング

2026.01.25 - 2026.02.01
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ヘッドマウントディスプレイ(HMD)
ヘッドマウントディスプレイ Head Mounted Displayの略称。頭部に装着するディスプレイ装置の総称で、ゴーグルやメガネを模した形状が多い。Meta QuestやHTC Vive、PlayStaion VRなどの没入型と、HoloLensやMagic Leapなどのシースルー型に大別される。左右の目に対してわずかに異なる映像を描画することで、視差効果を利用した立体的な表現を可能にする。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!