この記事の3行まとめ
- クリーク・アンド・リバー社の3DCG制作チーム、クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の解説記事シリーズを連載中
- ワトソン・アメリア氏の3Dモデルをもとに、ツールの概要や使用方法などを解説している
- 現時点では2本の記事が公開中。セットアップについて解説した記事と、スカートの調整方法を解説した記事が閲覧できる
クリーク・アンド・リバー社の3DCG制作チーム「COYOTE 3DCG STUDIO」は、クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の使用方法を解説する記事シリーズを、同スタジオの技術ブログにて連載しています。
本記事執筆時点では2本の記事が公開中。2025年4月29日(火)に「準備編 (基礎)」、5月6日(火)に「スカート編 (基礎)」と題した記事が公開されています。
【ブログ更新📝】
今回は有名なシミュレーションToolだけど、なかなかネットに情報が落ちてない【Havok Cloth】について紹介します!
基礎的なことからUEへのエクスポート方法・応用方法など初めての方でもわかりやすく順次紹介していきます!https://t.co/f4A2ijxvsF#HavokCloth #Havok #Maya #TA— COYOTE 3DCG STUDIO -テクニカルアーティストチーム- (@cr_coyote) April 30, 2025
「Havok Cloth」は、Havokが提供する物理シミュレーション用ミドルウェア。衣服の表現に特化したツールだとしており、スタンドアローン版のほか、アンリアルエンジンに対応したプラグインも提供されています。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』、『ストリートファイター6』、『アストロボット』、『あつまれ どうぶつの森』など多くの作品で導入実績がある同ツール。同社公式サイトにて導入事例の一部が紹介されています。
(動画はHavok公式サイトより引用)
COYOTE 3DCG STUDIOが連載中の記事シリーズは、「Havok Cloth」を用いたクロスシミュレーション手法を解説するもの。
第1回となる「【Havok Cloth】準備編 (基礎)」では、ホロライブプロダクション所属タレントであるワトソン・アメリア氏の公式MMDモデルをもとに、シミュレーションを行うためのセットアップについて解説。
MMDモデルをMayaに対応したファイル形式に変換したのち、ツール上で扱いやすくするためにモデルを部位ごとに分割。その後は全身のコリジョンを作成し、スカート・コート・ネクタイ・時計に対するシミュレーション用のメッシュを作成します。
(画像はブログ記事「【Havok Cloth】準備編 (基礎)」より引用)
「Havok Cloth」によるクロスシミュレーションを適用させた様子(画像はブログ記事「【Havok Cloth】準備編 (基礎)」より引用)
2回目となる「【Havok Cloth】スカート編 (基礎)」では、1回目の記事で作成したシミュレーション用メッシュのうちスカートのメッシュに焦点を当てて解説。
モーションデータをインポートして実際にアニメーションを再生し、不具合を修正する方法や、スカートの揺れ方をブラッシュアップする手順を紹介しています。
(画像はブログ記事「【Havok Cloth】スカート編 (基礎)」より引用)
今後の連載について、5月13日(火)に「内側コート編 [基礎]」、5月20日(火)に「ネクタイ、時計編 [基礎]」を公開することが予告されています。
その後は6月に「UE編」として2本、7月に「応用編」として3本の記事を公開する予定とのこと。
公開済の記事に関しては同社開発ブログをご確認ください。
「【Havok Cloth】準備編 (基礎)」TECH-COYOTE「【Havok Cloth】スカート編 (基礎)」TECH-COYOTE