この記事の3行まとめ
- NVIDIA、「PhysX SDK」をバージョン5.6.0に、「Flow SDK」をバージョン2.2.0にアップデート
- いずれもこのたびのアップデートで、GPUを含むすべてのコードがオープンソース化された
- BSD-3 ClauseライセンスのもとGitHubで公開されている
NVIDIAは、同社が開発する物理シミュレーション用エンジン「PhysX」のSDK「PhysX SDK」をバージョン5.6.0に、流体シミュレーション用ライブラリ「Flow SDK」をバージョン2.2.0にアップデートしました。
いずれもGPUを含むすべてのコードがオープンソースとして公開中。同社のGitHubにて提供されています。
(画像はGitHubより引用)
「PhysX」は、GPUで並列計算を実行できる同社提供の開発環境「CUDA(Compute Unified Device Architecture)」を活用した物理シミュレーション用エンジン。Unityにおいては標準の物理エンジンとして搭載されています。
従来PhysXの一部ソースコードはBSD-3 Clauseライセンスのもとオープンソースとして公開されていましたが、GPUのソースコードは非公開でした。
このたび「PhysX SDK 5.6.0」のリリースに伴い、剛体やコリジョンなどに関するさまざまな修正が施されたほか、すべてのGPUソースコードがBSD-3 Clauseライセンスで公開されました。
「PhysX SDK 5.6.0」はLinuxおよびWindows 10以降(64bit版)に対応しています。
「PhysX」で剛体のシミュレーションを行う様子(動画は「PhysX SDK」開発者向けページより引用)
また、「PhysX SDK」の一部として含まれている流体シミュレーション用ライブラリ「Flow 2.2.0」についても、GPUを含むすべてのソースコードが公開。こちらもBSD-3 Clauseライセンスのもと提供されています。
水や炎、煙などを表現できる流体シミュレーション用ライブラリ「Flow」の機能紹介映像(動画は「PhysX SDK」開発者向けページより引用)
詳細は同社のGitHubリポジトリをご確認ください。
PhysX and Flow GPU Source Code Now Available! | GitHub DiscussionsFlow 2.2.0, and PhysX SDK 5.6.0 | GitHub