インディーゲーム開発者に向けた無償の支援プログラム「iGi indie Game incubator(以下、iGi)」は、2024年内に第5期生の募集開始を予定しています。
本記事では、iGiの第4期生として採択された6チームが、2024年10月11日(金)に開発中の作品をピッチ(短時間のプレゼンテーション)した「DemoDay2024」の模様をレポートします。
インディーゲーム開発者に向けた無償の支援プログラム「iGi indie Game incubator(以下、iGi)」は、2024年内に第5期生の募集開始を予定しています。
本記事では、iGiの第4期生として採択された6チームが、2024年10月11日(金)に開発中の作品をピッチ(短時間のプレゼンテーション)した「DemoDay2024」の模様をレポートします。
TEXT / セレナーデ☆ゆうき
EDIT / 神谷 優斗
iGiとは、インディーゲーム開発者向けのインキュベーションプログラム(※)です。マーベラスが主催し、ヘッドハイ、ルーディムス、GameBCNなどの協力のもとに運営されています。
※ 英語で卵をふ化させる孵卵器のこと。転じて、新しいビジネスに対する支援などをインキュベーションと呼ぶ
iGiに採択されると、開発だけでなく販売に関するセッション・トレーニングを国内外の専門家から受けられるうえ、パブリッシャーと関わる場も用意されるなど、数多くのサポートが提供されます。
プログラムの期間は半年で、2024年4月12日(金)に採択された第4期生の6チームが、DemoDay(デモデイ)をもってiGiから卒業します。
DemoDayでは、各チームがあらかじめ用意したピッチ動画がスクリーンに映された後、質疑応答の時間が設けられます。質疑応答では、同イベントの主な来場者である国内外パブリッシャーの担当者たちが、ピッチを行ったチームに質問します。
なお、2024年3月には、若手クリエイターの支援を目的とした経済産業省主催のプロジェクト「創風」が開始。同事業は「ゲーム部門」「映像・映画部門」に分かれ、ゲーム部門の運営をiGiが担当しています。
ここからは、DemoDay2024が進行した順に、チームと作品を紹介します。
チーム「lidlocks」が開発している『黒ニ狂(クロニクル) / -Summoner of Greats-』は、タワーオフェンス型のリアルタイムストラテジー(RTS)です。
ピッチを担当した熊沢 新之助氏は、マキビシ(現lidlocks)として独立後、20年にわたりデザイナー・プログラマーとして広告制作に従事しています。lidlocksは、世界三大広告賞である「The One Show」など国内外のさまざまな広告賞・ゲーム賞を獲得しているほか、公益財団法人 日本ゲーム文化振興財団から助成対象として選出された実績を持ちます。
本作の制作チームは、熊沢氏のほか、キャラクターデザインやストーリービジュアルを担当する田中 孝弘氏や、色彩設計を務める田中 陽子氏(『おしりたんてい』シリーズなどの制作チーム「トロル」のメンバー)などを加え、合計5名で構成されています。
本作は、世界各国のさまざまな歴史的偉人を召喚して戦うシステムを特徴としています。歴史が好きな熊沢氏が普段から行っていた「ナポレオンと織田信長はどちらが強いのだろう」といった想像が基になっているそうです。
本作は、「難しい」「時間がかかる」「とっつきにくい」といった印象を持たれがちなストラテジーを、誰でも楽しめるカジュアルなゲームにすることを目指して開発されています。
ストラテジーに遊びやすさをもたらす特徴として、ピッチでは「ユニークな偉人デザイン」「カジュアル・シンプル」「ストーリー」の3つが挙げられました。
本作には、200人以上の偉人が登場し、それぞれの偉人は史実や動きに沿ったデザイン・解説が施されています。
例として、オーストリア帝国のグレゴール・ヨハン・メンデルが紹介されました。えんどう豆の交配実験により「遺伝子」を発見したメンデルは、本作においては豆をモチーフにデザインされています。
また、3分で決着がつく戦闘システムにより、カジュアルさ・シンプルさを実現しています。短時間の戦闘にストラテジーの楽しさを凝縮し、初心者から上級者まで楽しめるようにしているそう。プレイヤーが考慮すべきポイントを「キャラクターの選択」および「召喚するタイミング」の2つに絞ることで、詰将棋のようにシンプルかつ奥深い戦術性を生んでいます。
ストーリーに対する工夫も挙げられました。本作は、偉人の肖像画をテーマにした、独自性の高いストーリーを持っています。美しいイラストとアニメーションにより、歴史に詳しくないプレイヤーでも世界に没入できると熊沢氏は語ります。
本作のターゲットには、ストラテジーをプレイしたことのないライトゲーマーを設定。
加えて、ビジュアルや陰鬱な世界観などの強みから、アニメ・漫画などに好意的なプレイヤーもターゲットとしています。
販売価格はパブリッシャーとの相談のうえで決定したいとしつつ、20ドルを想定。発売時期は2025年の第4四半期を予定しています。現在は、リリースに向けて開発およびブラッシュアップを行っているとのこと。
パブリッシャーへ期待することには、ローカライズ、QA、PRマーケティング、ユーザーサポート、開発資金の支援が挙げられました。特に、英語圏へのPR拡大を強く希望しているそうです。
質疑応答では、ゲームシステムについて「それぞれのキャラクターに異なる能力があり、事前にデッキを組むような形式になる」ことなどが伝えられました。
『黒ニ狂 / -Summoner of Greats-』Steamストアページlidlocks 熊沢 新之助氏 Xアカウントチーム「NanbuWorks」が開発する『Indomitable Blade』は、ダークファンタジーの世界観を基調としたターン制シミュレーションRPGです。「重厚な戦記物語と、シビアな戦略性を兼ね備えている」ことを特徴としています。
ピッチを担当した南部休み氏は、2015年よりTRPGのシナリオブック執筆や、ビジュアルノベルの制作などに携わった経歴を持ちます。2023年からは、ゲーム会社のプログラマーとして、Nintendo SwitchやSteam向けの複数タイトルの開発に従事しています。
本作の開発チームは、開発全般を担う南部休み氏と、『エルデンリング』やシミュレーションRPGなどの音楽制作を経験する作曲家 工藤 吉三氏の2名で構成されています。
シミュレーションRPGを愛する南部休み氏は、特に重厚なストーリーを持つクラシックな名作に触れる中で、自らも「深い世界観と没入感の中、長く遊べる作品を求めていた」と語ります。そうして生まれたのが『Indomitable Blade』であるとのこと。
ターン制シミュレーションRPGの潮流には、『ファイアーエムブレム』シリーズや『ファイナルファンタジータクティクス』のような「重厚な物語のあるシミュレーションRPG」と、『Othercide』や『Wartales』のような「モダンなローグライク」の2つが存在すると語る南部休み氏。
本作では、2つの潮流どちらの要素も併せ持つ作品を目指して制作されています。
主人公たちは、北欧をイメージした中世ファンタジーの世界に生きる一民族。ある出来事をきっかけに、大国との戦争に突入します。
自らの文化を捨て、外国に取り込まれて生きていくのか? あるいはアイデンティティを守り、滅びに向かうのか? 南部休み氏は「価値観が目まぐるしく変化する今の時代に訴求する物語の展開を目指している」と述べました。
一般的なRPGにおける攻撃は「HPのパラメータを減少させるもの」として扱われます。本作の戦闘システムは、「攻撃によって減少させるパラメータを、プレイヤーが指定できる」特徴を持っています。
これにより、「守りが堅い敵には、まず守備力(DEF)を削る」「攻撃力が強い敵には、まず力(STR)を減らす」など、各局面に応じた戦略が生まれます。
また、ストーリー展開や加入する仲間が毎回変化する、ローグライクをベースとしたゲーム体験も売りのひとつです。
1マップの攻略時間は10~15分、1プレイは8~10時間(40マップ分程度)を想定しているそうです。
ターゲットは、シミュレーションRPGが好きなコアゲーマーを想定。価格は20ドルで、プラットフォームはSteamを予定しています。また、可能であれば各種コンシューマー機での展開も考えているとのこと。
リリース時期は2025年末を予定しています。各種コンシューマー機への移植は、Steam版のリリース以降に検討するとしています。
シミュレーションRPGが世界的に人気であることから、本作は日本だけでなく欧米や中国での展開も目指しています。そのため、パブリッシャーに期待していることとして、特にローカライズやPRについてのサポートが挙げられました。
また、イベントへの出展費用を含む、50,000ドルの開発費用の投資なども希望しています。
質疑応答では、全滅のリスクを軽減する工夫として「戦闘で死んでしまったキャラクターは生き返らないが、新たなキャラクターを補充する手段が提供される」ことなどが語られました。
『Indomitable blade』SteamストアページNanbuWorks 南部休み氏 XアカウントHi #PortfolioDay !
My name is shoma, I am developing a game.
I am currently working on a puzzle action called “MotionRec”. pic.twitter.com/hhNCfMqWFj— shoma (@DonutsHunter) October 8, 2024
『MotionRec』は、デザイン事務所「HANDSUM(ハンドサム)」が開発する、ピクセルアートが特徴の2Dパズルアクションゲームです。制作には、2D向けゲームエンジン「GameMaker」を使用しています。
ピッチを行ったshoma氏が主な開発を担当。そのほか、グラフィックデザイナーおよびビデオエディターを奥山 拓朗氏、ピクセルアーティストをm7kenji氏が務めます。サウンドは外注しており、アーティストのkyoheifujita氏が担当しています。
『MotionRec』の特徴は、「キャラクターの動きを記録・再生する」メカニクスです。プレイヤーは、自身が行った移動を「記録」する能力と、記録した移動をそのまま繰り返す「再生」能力を持ちます。
例えば、プレイヤーがエレベーターに乗っている時に記録能力を使うと、上昇する動きを記録できます。その後、ジャンプでは届かないほど高い段差の下で上昇する動きを再生することで、段差の上へ移動できます。
本作の世界観は、多くの人がゲームメカニクスを理解できるよう、カセットテープをモチーフとしています。加えて、記録・再生操作をLボタン・Rボタンにそれぞれ配置することで、まるでカセットプレーヤーを操作しているような体験を作り出しています。
本作のパズルアクションは、『ElecHead』や『Braid』などを参考にしているとのこと。
『Celeste』が持つ高いリプレイ性やRTAとの親和性(※)についても参考にしているそう。「ミスからすぐリスタートできるようにする」「難しい代わりにショートカットになる脇道を用意する」などにより、タイムアタックも楽しめるように設計されています。
※ 「Real Time Attack」の略。やりこみプレイの一種で、主にゲームのスタートからクリアまでの最速記録を狙う遊び方
インディーゲームを中心とするマーケットプレイス「itch.io」で公開中のプロトタイプは1,700回プレイされ、5点満点中4.7点の評価を受けています。
また、shoma氏によるギミック紹介のポストは、6,600を超えるリポスト、34,000を超える「いいね」、200万を超えるインプレッションを記録。メカニクスを評価する多くの意見が寄せられたとのことです。
本作のSteamでのウィッシュリスト登録者数は3,000を超えており、多数のメディアによる紹介も行われています。
さらに、2024年7月に行われた「BitSummit Drift」では、ゲーム・デザイン最優秀賞にもノミネートされました。
ターゲットは、Nintendo Switchでゲームを遊ぶライト層。また、画面を見ながら親子でパズルを解くような遊び方も想定しているとのこと。
プラットフォームはNintendo SwitchおよびSteamへの展開を予定。価格は15ドルで、プレイ時間はおよそ5時間(5ステージ+ボーナスステージ)を想定しています。
スケジュールとしては、2024年12月までにゲーム全体をテストプレイできるようにする予定とのこと。その後、2025年5月までにステージのボリュームアップや調整、7月にSteam版のリリースを計画しています。
パブリッシャーには、開発資金の提供やPRマーケティング、ローカライズやコンソールへの移植のサポートを希望しています。
質疑応答では、今後増やしていく予定であるステージのバリエーションについて、新たな道を開く「鍵」やワープシステムなどの導入を考えていることが明かされました。
『MotionRec』SteamストアページHANDSUM shoma氏 Xアカウント『nerd: tracing dayline』は、3Dの背景と2Dのキャラクターが特徴的な、サイドビューのアドベンチャーゲームです。
本作は、Evan氏1人による個人開発。大学の映像学科を卒業後、本作の制作をスタートしたそうです。
本作は、「一曲のためのゲームを。」をコンセプトに、ビジュアルやサウンド、シナリオが、1つのミュージックビデオ(MV)に帰結するさまを描くことを目標としています。
Evan氏は、ゲームのエンディングにおいて、流れる曲の展開や歌詞がゲームのストーリーと重なることで、「より高い解像度」で楽曲を聴く体験ができると主張します。
本作では、あるひとつの楽曲を「より高い解像度」で聴くために、楽曲のあらゆる要素がゲーム内の要素と対応するように制作されています。
解像度を高める工夫のひとつとして、「ゲーム中に主人公がギターの練習をすることで、音色をプレイヤーに覚えてもらう」などが挙げられました。
本作の舞台は海沿いの町で、主人公は人との会話が苦手な転校生の女の子です。シナリオを通して、クラスメイトたちとの交流を重ねていきます。
メインターゲットは、アニメ調で雰囲気のいいアドベンチャーゲームを好む20〜30代。サブターゲットとして、ユニークな体験に興味があるインディーゲーマーを挙げています。
ボリュームは、休日の1、2日ほどでクリアできる4~6時間を目安としています。MVに到達するまでにプレイヤーがゲームの内容を忘れることがなく、かつ思い出として記憶に定着させられるような長さを考慮し、上記のボリュームにしているそうです。
価格は、同じ規模のアドベンチャーゲームと同程度の20ドル前後を予定しています。
本作は、2025年にアルファ版、ベータ版の開発を進め、2026年夏頃のSteam版リリースが予定されています。
パブリッシャーには、PRマーケティングやNintendo Switchへの移植、ローカライズ、QA、技術支援、資金援助などを希望しています。
援助を受けたいとしている開発費用の内訳は人件費がほとんどとのこと。そのほか、高いクオリティの編曲や歌唱、MIXを目指すための外注費に充てられます。また、追加の資金があれば、Evan氏個人では時間のかかるキャラクターアニメーションについても外注したいとしています。
Evan氏は本作品のミッションを「ゲームの要素からなるMVの制作」としています。次回以降の作品でも、「選択肢による映像や曲調の変化」「選択肢によらない体験のMV化」といった、よりプレイヤーの体験に沿うようなMVを模索していきたいと述べ、ピッチを結びました。
質疑応答では、本作の主となる楽曲は、作中で流れるBGMの印象に残る部分をつないで作るような形式であることなどが語られました。
『nerd:tracing dayline』SteamストアページEvan氏 Xアカウント「R-ta Games」が開発する『Reso-Seeker』は、明るいメトロイドヴァニアをイメージした、リゾートホテルが舞台の2D謎解き探索アクションです。
本作を制作するR-ta氏は、Web開発やインディーゲーム開発を行っており、過去には脱出ゲームを3作品制作しています。また、アニメーション制作も得意とし、札幌国際短編映画祭では最優秀賞を受賞した経歴を持ちます。
本作は、『「暗い」「シリアス」「怖い」作品が多いメトロイドヴァニアに対し、「明るいメトロイドヴァニア」を作れないか?』といった考えから生まれました。
幼い頃に旅行でリゾートホテルに宿泊した際にすべてを探検し尽くしたい探究心が生まれた体験から、リゾートを舞台にしたとR-ta氏は語ります。
本作のゲームサイクルは、「リゾートの各エリアで謎を解き、得られた新たな仲間やスキルでボスを倒す」→「新たなエリアが解放される」流れとなっています。このサイクルを5回ほど繰り返した後、ラスボス戦へ向かいます。
本作のユニークセールスポイント(USP ※)のひとつとして、現実世界に近いリゾート地で、旅行気分が楽しめることが挙げられました。ホテルの客室やロビー、水の仕掛けが多数ある巨大なプールなどが探索可能なエリアとして用意されています。
※ 商品が提供できる独自の価値
2つ目のUSPは、サブイベントの豊富さです。このリゾートには、主人公の友人や初めて出会うキャラクターなどNPCが多く登場し、「みんなで写真を撮る」などのイベントが用意されています。
ほかにも、リゾートならではのアクティビティや「おみやげ集め」イベントといったやり込み要素も豊富に用意されているとのこと。
3つ目のUSPは、手描きアニメーションによるグラフィックです。生き生きと動くキャラクターや、青を中心としたポップでおしゃれな色味を特徴としています。
開発の初期段階ではピクセルアートで制作が進められていたものの、iGiのプログラムを通して全体をアニメ調のイラストに変更するに至った経緯があるそうです。
最後に「飽きさせないストーリー展開」が挙げられました。
主人公や友人にはリゾートに訪れたきっかけについての記憶がないほか、謎の生き物の存在など、多くの謎や問題が発生します。ゲームの進行に従ってリゾートや生き物たちの正体が明らかになっていく、続きが気になるストーリーが展開されるとのことです。
本作品と似たタイトルとして、『Hollow Knight』や『Animal Well』のほか、同ジャンルのタイトルの中でも初心者・ファミリー向けである『ディズニー イリュージョンアイランド ~ミッキー&フレンズの不思議な冒険~』が挙げられました。
プレイ時間は5~7時間、価格は20ドルを予定。プラットフォームは、SteamとNintendo Switchでのリリースを優先的に行い、その後PlayStation 5やXbox Series X|Sへの対応も検討しています。
パブリッシャーには、ローカライズ、他機種への移植、マーケティング、資金援助、QAなどを期待しています。ローカライズは英語を優先したうえで、多言語へのローカライズも相談して決めていきたいとしています。
希望する資金援助額は、外注費用含む70,000ドル。売上目標は、15,000本の売上による300,000ドルの粗利です。
2025年前半にアルファ版の完成、2026年第1四半期までにベータ版、第2四半期にSteam版のリリースを目標としています。その後、2026年末を目安に、他機種へのリリースを予定しています。
質疑応答では、行ける場所が徐々に増えていくメトロイドヴァニアが持つ特性を、リゾートでどう表現するのかについて質問が挙がりました。
これに対し、「プールエリアでは最初は泳げず、浮き輪を取得することで泳げるようになる。また、シャワーがあることで進めないエリアでは、傘を持った友人と交代することで水を防いで進行できるようになる」とR-ta氏から回答がありました。
『Reso-Seeker(リゾシーカー)』SteamストアページR-ta Games R-ta氏 Xアカウント神戸電子専門学校のゲーム制作チーム「Leapers」が開発している『SHADOW LEAP』は、ローグライク要素を持つアクションゲームです。
本作は、iGiにおける産学官連携による特別枠として選出されています。
ピッチを務めた阿部 晃大氏がリーダーを務める「Leapers」は、神戸電子専門学校の3年生7人で構成されるゲーム制作チームです。
メンバーは全員がプログラマーで、実装を分担することで効率的に開発を進めているのが強みであるそう。また、先生やほかの学生など、大人数にテストプレイをしてもらいやすいことも強みのひとつです。
本作のコンセプトは、夜の世界を跳び回り、自分の影分身と協力して敵を倒す「シャドウクローンアクション」です。
戦闘における大きな特徴は「影分身を出現させ、共に戦える」点です。影分身と位置を入れ替えて敵の背後をとる、影分身に敵を空中に切り上げ空中戦に持ちこむなど、影分身を活用することで戦闘を優位に進められます。
戦闘だけでなく、移動の楽しさにも重点を置いています。
阿部氏は、「戦闘は楽しいが、移動がただ歩く・走るだけ」のアクションゲーム体験にモヤモヤとした気持ちを抱えることがあったそう。
そこで、本作では戦闘パートの間に、マップを爽快に駆け回る体験に集中できる移動パートを設けています。
「昔ながらの日本の要素」と「サイバーパンクな近未来」を掛け合わせた独特な世界観も、本作の特徴です。
世界観やアクション、ランダムなスキル選択といった特色や、短いプレイ時間で爽快なゲーム体験を味わえる本作の特徴から、メインターゲットには10代から20代の男性ライトゲーマーを設定しています。
販売価格は、ライトゲーマーでも手を出しやすい15〜20ドルを予定。はじめにSteamに向けてリリースし、その後にPlayStation 5やXbox Series X|Sへ移植することを計画しています。
スケジュールとしては、2025年前半にベータ版の完成後、2025年内のSteam版リリースを予定しています。
パブリッシャーには、イベントへの出展サポートを含むPR、他機種への移植、QAなどを期待しています。本作は文字数がそこまで多くないゲームであることから、ローカライズのサポートは不要としています。
質疑応答では、ランダムなスキル選択によるビルドの多様性について質問が挙がりました。
本作では、スキルを発動するために必要なリソース「影ゲージ」が戦闘システムに組み込まれています。阿部氏は「攻撃力は低いがゲージ消費量が少ないため多く撃てるスキル、消費量が大きい代わりに一撃で敵を倒せるスキルなどがあり、それらを選択する楽しみ方がある」と話しました。
『SHADOW LEAP』SteamストアページLeapers Xアカウント以上が、iGi第4期生のチームと、各チームが開発している作品です。
冒頭でお伝えした通り、iGiは2024年内に第5期生の募集開始を予定しています。
詳細は、iGi公式サイトをご確認ください。
「iGi indie Game incubator」公式サイト「iGi indie Game incubator」Xアカウントゲームのタイムアタックを中心に、ストリーミングサイト・Twitchで活動をしているストリーマー。ゲームイベントの紹介記事など、WEBメディアでの活動実績もあるが、繰り出されるダジャレのクオリティには賛否両論がある。
西川善司が語る“ゲームの仕組み”の記事をまとめました。
Blenderを初めて使う人に向けたチュートリアル記事。モデル制作からUE5へのインポートまで幅広く解説。
アークライトの野澤 邦仁(のざわ くにひと)氏が、ボードゲームの企画から制作・出展方法まで解説。
ゲーム制作の定番ツールやイベント情報をまとめました。
東京ゲームショウ2024で展示された作品のプレイレポートやインタビューをまとめました。
CEDEC2024で行われた講演レポートをまとめました。
BitSummitで展示された作品のプレイレポートをまとめました。
ゲームメーカーズ スクランブル2024で行われた講演のアーカイブ動画・スライドをまとめました。
CEDEC2023で行われた講演レポートをまとめました。
東京ゲームショウ2023で展示された作品のプレイレポートやインタビューをまとめました。
UNREAL FEST 2023で行われた講演レポートをまとめました。
BitSummitで展示された作品のプレイレポートをまとめました。
ゲームメーカーズ スクランブルで行われた講演のアーカイブ動画・スライドをまとめました。
UNREAL FEST 2022で行われた講演レポートやインタビューをまとめました。
CEDEC2022で行われた講演レポートをまとめました。