ゲームエンジン「UNIGINE Engine」のバージョン2.19がリリース。ファイルの多いプロジェクトの読み込み速度が1.4~1.9倍になったほか、シーンコンテンツをUSD形式でエクスポート可能に

2024.08.22
ニュースVR・AR・MR
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この記事の3行まとめ

  • 3DゲームやVRアプリに適したゲームエンジン「UNIGINE Engine」のバージョン2.19がリリース
  • レンダラーやアロケータの強化により、CPUやRAMなどのパフォーマンスが大幅に向上
  • その他、シーンコンテンツのUSD形式でのエクスポート対応や、OpenXRのサポート、エディタの強化などさまざまなアップデートが行われた

2024年8月16日(現地時間)、ゲームエンジンであるUNIGINE Engineの最新バージョン「UNIGINE 2.19」がリリースされました。

UNIGINE Engineは、3DゲームやVRアプリの開発に向いたゲームエンジンです。C++とC#のほか、独自のスクリプト言語「UnigineScript」などに対応しています。

(画像は公式ドキュメントより引用)

「UNIGINE 2.19」では、マルチスレッドのDirect X 12レンダラーを実装。すべてのコアをより効率的に活用できるようになりました。

これにより、従来の「UNIGINE 2.18」との比較では、CPUや物理演算、レンダリング時のパフォーマンスが合計で約1.3倍になっています。

Windows 10にDirectXをインストールしたたPCで、GPUにRTX3070、CPUにRyzen 9 3900Xを用いて、UNIGINEの2.18と2.19(+マルチスレッドレンダリング)のパフォーマンスを比較(画像は公式ニュースより引用)

メモリに関するアップデートでは、割当や解放を管理するアロケータが強化され、ランタイムやエディタにおけるRAMの合計使用量では3割ほどの削減に成功したとしています。

また、マテリアルと並行し、メッシュとプロパティを別のスレッドで非同期的にロードすることで、特にコンテンツ量の多いプロジェクトにおいて、起動時の読み込み速度が平均1.4~1.9倍に向上するなど、パフォーマンスにおけるさまざまな改善が施されています。

UNIGINEのバージョン毎のメモリ使用量の比較(画像は公式ニュースより引用)

さらに、シーンコンテンツをモデルや光源といった情報も含めてUSD形式でエクスポートできる機能が追加されたほか、OpenXRのサポートにも対応。VRに関する作品をはじめとしたさまざまな3Dデータを、より効率的に扱えるようになっています。

ほかにも、複数のAsset Browserを開けるようになるなどのエディタ機能の強化や、WebRTC経由のビデオストリーミング(実験機能)など、さまざまなアップデートが行われているとのことです。

詳細は、公式ニュースをご確認ください。

公式ニュース「UNIGINE SDK 2.19 Release」UNIGINE 公式サイト

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