2D向けゲームエンジン「GameMaker」が2024.6にアップデート。Room Editor上でテキストが配置できるようになったほか、レイキャスト機能などが追加

2024.07.04
ニュースGameMaker
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この記事の3行まとめ

  • 2D向けゲームエンジン「GameMaker」のバージョン2024.6がリリース
  • Room Editor上でテキストを配置し、ランタイムでフォントの変更や文字間隔の調整などが行えるように
  • 物理エンジンによるレイキャスト機能が追加

YoYo Gamesは、2Dゲーム向けエンジン「GameMaker」のバージョン「2024.6」をリリースしたことを発表しました。

GameMakerは2D向けのゲームエンジンです。『Undertale』や『Hotline Miami』などの開発に使用されています。

2023年11月に行われたGameMakerの料金改定により、非営利目的の場合はコンソールを除くすべてのプラットフォームで無料で利用可能なほか、商用ライセンスは1回の買い切り形式で永久利用が可能です。

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主なアップデート項目は以下の通りです。

  • TEXT IN ROOMS
  • PHYSICS RAYCASTING
  • DEPTH & STENCIL BUFFER ACCESS
  • LARGER INSTANCE PANEL
  • MISC. RUNTIME CHANGES
  • MISC. IDE CHANGES

アップデート内容をピックアップしてご紹介します。

TEXT IN ROOMS

Room Editor上でテキストを配置し、フォントの変更や文字間隔の調整、拡大縮小などの操作をランタイムで実行できるようになりました。

Asset Layerを作成し、Room上にフォントをドラッグ&ドロップするか、ツールボックスの該当ボタンを選択することでテキストを配置できます。

(画像はGameMaker Blogより引用)

PHYSICS RAYCASTING

GameMakerの物理エンジンでレイキャストが使用可能になりました。

レイキャストの結果として、「hitPointX/Y」(レイがオブジェクトに衝突した座標)、「normalX/Y」(衝突地点の法線ベクトル)、「fraction」(レイとオブジェクトの衝突地点の距離)などを含む構造体が返されます。

本機能は、Room Editorのプロパティから「Room Physics」内にある項目「Enable Physics」を有効化して使用します。

(動画は「GameMaker Manual (BETA)」より引用)

DEPTH & STENCIL BUFFER ACCESS

サーフェスに対して作成された深度バッファやステンシルバッファを参照できる新しい関数が実装されました。

ディファードレンダリングにおいて、これらバッファを使ったシェーダーを利用し、アンビエントオクルージョンやスクリーンスペースリフレクションなどを実現できます。

(画像は「GameMaker Manual (BETA)」より引用)

その他、Room Editorのインスタンスリストが新規パネルへ変更された点や、カメラに映らないスプライトやタイルマップのカリングを無効にする機能、新しい関数「struct_exists_from_hash」や「struct_remove_from_hash」の追加、IDEのバグ修正や機能追加といったアップデートが施されています。

詳細はGameMakerニュースリリースノートをご確認ください。

「VERSION 2024.6: TEXT IN ROOMS, PHYSICS RAYCAST, DEPTH AND STENCIL BUFFERS」GameMakerニュースリリースノート

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