NVIDIA、大規模言語モデルの性能を最大4倍高速化する「TensorRT-LLM」をオープンソースでリリース。「Stable Diffusion」用Webアプリに使える拡張機能も併せて公開

2023.10.30
ニュースAI
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • NVIDIA、「TensorRT-LLM」をリリース
  • NVIDIAのGPUを使用し、大規模言語モデルの推論を高速化
  • 「Stable Diffusion web UI」の生成速度を向上させる拡張機能も公開

NVIDIAは、大規模言語モデル(LLM)の推論を高速化するオープンソースライブラリ「TensorRT-LLM」をApache License 2.0でリリースしました。

(画像は公式ブログより引用)

TensorRT-LLMは、NVIDIAのGPUを使用して高速化を行います。同社は、LLMのパフォーマンスが最大で4倍高速化できたとしています。

また、パフォーマンス向上のほか、Retrieval-Augmented GenerationRAG)(※)などの手法をLLMに導入するのにも有用とのこと。
※ 学習データには含まれていない情報をプロンプトとして与えることで、より正確な回答を生成させる手法

NVIDIA公式ブログでは、Metaが開発するLLM「Llama2」と、TensorRT-LLMを利用しRAGを組み込んだLlama2の性能を比較。より正確かつ高速に回答を生成できたと報告しています。

「NVIDIA ACEはどのように感情的な反応を生み出すのか」という質問に対し、TensorRT-LLMを利用した場合(右)、利用しない場合(左)よりも正確な回答を出力している(画像は公式ブログより引用)

併せて、画像生成AI「Stable Diffusion」を使うWebアプリ「Stable Diffusion web UI」のパフォーマンスを、TensorRT-LLMで向上させる拡張機能「TensorRT Extension for Stable Diffusion Web UI」もMITライセンスでリリースされました。

PyTorchと比較して2倍のパフォーマンスを実現(画像はNVIDIA サポートページより引用)

TensorRT-LLMは、NVIDIA DeveloperGitHubからダウンロード可能です。

詳細はNVIDIA Developerおよび公式ブログをご確認ください。

「NVIDIA TensorRT」NVIDIA Developer『Striking Performance: Large Language Models up to 4x Faster on RTX With TensorRT-LLM for Windows』NVIDIA 公式ブログ

関連記事

Razer、UEやUnityに対応したゲーム開発SDK「WYVRN」を発表。QAを効率化するAIツールやハプティクス技術などを統合
2025.04.01
「NVIDIA アプリ」がアップデート。AIによるアシスタント機能「Project G-Assist」で、ゲーム設定の調整やパフォーマンスの分析などをサポート
2025.04.01
ゲームメーカーズ×Mogura VRによる「GDC報告会」が4/10(木)渋谷で開催決定!ゲストはBitSummit主催のスケクル村上 雅彦氏、GDC2025出展者 Pit-Step御前 純氏
2025.03.29
Apple、新型「Mac Studio」を3/12(水)に発売。新SoC「M3 Ultra」/「M4 Max」搭載モデルを展開
2025.03.06
プログラミング支援AIツール「GitHub Copilot」に、テストの実行提案やテスト失敗に対する自動修正を行う「エージェントモード」が搭載
2025.02.07
画像やテキストから3Dモデルを自動生成!リリースされたばかりの「Tripo v2.5」を実際に試してみた
2025.01.28

注目記事ランキング

2025.03.26 - 2025.04.02
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ローカル座標
ローカルザヒョウ 各オブジェクトの原点を基点とした座標系における、特定の一点を示した座標。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!