3D地理データを扱う『Cesium』のアンリアルエンジン用無料プラグイン、チュートリアルが公開。Epic Gamesのスタッフが活用方法を解説

2023.10.26
ニュースアンリアルエンジン
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この記事の3行まとめ

  • 3D地理データを扱う無料プラグイン『Cesium for Unreal』のチュートリアルが公開
  • スプラインで囲まれた地形をスタティックメッシュに置き換える方法を解説
  • 「GeometryScript」を活用しメッシュを動的に生成

アンリアルエンジン公式ラーニング ライブラリーに、3D地理データを扱う無料プラグイン『Cesium for Unreal』の活用方法を解説するチュートリアルが新たに追加されました。

Cesium for Unreal』は、Cesium GSが提供中の3D地理データを扱うサービス『Cesium』がアンリアルエンジンで使えるようになるプラグインです。

公開されたチュートリアルでは、同プラグインで使用できるGoogleのマップタイル(※)『Photorealistic 3D Tiles』に対し、スプラインで囲まれた領域をスタティックメッシュに置き換えるツールの実装方法をEpic Gamesのスタッフが解説しています。
※ 地図をタイル状に分割し、必要な部分のみを読み込むことで高速で描画する技術

(画像はチュートリアルより引用)

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メッシュに置き換えるため、最初にマップタイルの指定領域内をカリングします。カリング領域の指定は、『Cesium for Unreal』に含まれるアクター『Cesium Cartographic Polygon』をマップタイルに重ねて配置することで行います。

新たに作成したアクターで、レベルに『Cesium Cartographic Polygon』をスポーンさせる(画像はチュートリアルより引用)

『Cesium Cartographic Polygon』が持つスプラインの形状に応じて、マップタイルがカリングされる(画像はチュートリアルより引用)

カリングした領域には、アンリアルエンジンの機能「ジオメトリ スクリプト」を使い、領域と同じ形状のメッシュを動的に生成しています。

スプラインの領域に合わせて、アスファルトのメッシュが生成されている(画像はチュートリアルより引用)

チュートリアルでは、上記機能の実装に加え、傾斜のある地形に対しても自然な形状のメッシュを生成するよう改良する方法などを紹介しています。

Before
After

説明にはUnreal Engine 5.2が使われていますが、Unreal Engine 5であればどのバージョンにも適用できるとのこと。

詳細は、こちらをご覧ください。

アンリアルエンジン公式ラーニング ライブラリー『Using Geometry Script and Blueprints to Quickly Replace Cesium Tiles』

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