Epic Game Japan 篠山氏による100ページ超えのLumen 技術資料が公開。動的GIの内部的な仕組みから実践的なTipsまで幅広く解説

2022.06.21
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この記事の3行まとめ

  • Epic Games Japan 篠山氏によるLumenの資料がドクセルで公開
  • 今までの使用されてきたグローバルイルミネーションとの計算方法の違いなどを解説
  • 各種設定によるクオリティやパフォーマンスの違いなども、篠山氏のQiitaページやTwitter上で動画付きで紹介されている

2022年6月21日、Epic Games Japanの篠山氏によるUnreal Engine 5(以下、UE5)の動的グローバルイルミネーション・反射システム「Lumen」の技術資料がドクセルにて公開されました。

「Unreal Engine5 Lumenの仕組みと肝心なところ」と題された本資料では、一般的なグローバルイルミネーション(以下、GI)の計算コストの解説から始まり、ライトマップの焼き付けスクリーンスペースによる擬似的なGI(SSGI)パストレーサーなどのこれまでのGI計算手法とは異なるLumen独自のアルゴリズムの概要について紹介する内容となっています。

動的GIの実現のためには、いかにして「シーン全体のライティングを事前にシミュレートするか?」「事前にシミュレートされた世界からGI/Reflectionを取得するか?」の2点を解決する必要があり、本課題に対するLumenの手法なども解説されています。

従来はGI処理を実現するために長時間のライトベイクや疑似的な表現を使用する必要があった

リアルタイムGIを実現するLumenの処理フローの概略

他にも、実際の運用におけるクオリティとパフォーマンスの調整のための各種設定やデバッグ、プロファイリング機能などについても解説されており、実践的に活用できる内容になっています。

また、篠山氏はTwitterLumenの設定による変化などを動画を交えて公開しており、一連のツイートをまとめたQiitaページも資料内において紹介されています。

Lumenについては、公式ドキュメントも公開されています。こちらも併せて参照してください。

Unreal Engine5 Lumenの仕組みと肝心なところ(ドクセル)篠山氏によるLumenに関するTipsがまとめられたQiitaページLumen UE5公式ドキュメント

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