STEP4では仕掛けを使った基本的な仕組みづくりを紹介しました。このSTEPでは、UEFNで複数の仕掛けを連動させるシステム「ディレクト イベント バインディング(※)」を使った、高度な仕組みづくりについて解説します。
※仕掛けと仕掛けを直接的に連携させるシステム。片方の仕掛けが動作したあと、特定条件で次の仕掛けが作動する仕組みなどを簡単に作ることができる
2つのタイマーを連動させる
スタート時のカウントダウンと、スタート後に動作するタイマーを設定します。
ここではこの2つを「カウントダウンタイマー」と「時間計測タイマー」と呼ぶことにします。前者は「5…4…3…」のようなスタート前のカウントダウン、後者はスタートしたあとに経過した時間を計測するためのものです。
この仕組みを作るためには「タイマーの仕掛け」を2つ使います。ステージのわかりやすい場所に、コンテンツドロワーから「タイマーの仕掛け」を2つ置きましょう。
タイマーはデフォルトでHUDにも表示される。そのため、置く場所を気にする必要はない
まずはカウントダウンタイマーの設定を「詳細」タブから変更します。
持続時間:5(秒)
ゲーム開始時にスタート:チェックあり
カウントダウンが終わったあとに動作する時間計測タイマーには、以下の設定を変更します。
持続時間:3600
カウントダウン方向:カウントアップ
次に、カウントダウンタイマーが00:00になった瞬間(つまり、スタートの瞬間)から、次の時間計測タイマーが動作するように設定します。
「ユーザーオプション – 機能」の「開始」にある+ボタンをクリックしましょう。現れた「インデックス[0]」のスポイトマークをクリックし、ステージにあるカウントダウンタイマーをクリックします。
下段の「なし」をクリックし、カウント0で発行される通知「On Success」を選択すれば、設定は完了です。
これで、カウントダウンが0になった通知を受信して、次の時間計測タイマーが起動するように設定できました。
スタートするまでコースに入れない仕組みを作る
フライングを避けるため、カウント0の通知がくるまでコースをブロックする仕組みを作りましょう。
プレイヤーをブロックする仕組みは「バリアの仕掛け」を使って作ります。「バリアの仕掛け」をコースのスタート地点に配置しましょう。
「詳細」タブから「バリア幅」や「バリア高さ」を調節して、バリアの仕掛けがコースの入り口を完全にブロックするように設定していきます。
さらに「ユーザーオプション – 機能」の「無効化」から、先ほどと同様にカウントダウンタイマーの通知を受け取るように設定します。
これにより、カウント0でバリアが無効化されるよう設定できました。
プレイして確かめてみましょう。スタートの仕組みが実装できているはずです!
ゲーム開始と同時にカウントダウンが始まり、0になるとバリアが消える
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今日の用語
被写界深度(DOF)
- Depth of Field(DOF)とも呼ばれる。カメラの焦点(ピント)があっているように見える範囲のこと。
- 3DCGにおいて、1をシミュレーションするエフェクト。注目させたい部分に焦点を合わせ、それ以外の部分をぼかすことができる。ゲームの開発現場においては、ボケ自体のことを示すことが多い。

