ブループリントを使って動く床を作ります。3Dアクションゲームで必ず登場する動く床は、わずか4つのノードを繋げることで完成します。ここから少し内容が難しくなりますが、すべてを理解しようとせず、まずは手順通りに進めてみてください。
ブループリントを入れておくフォルダを作る
まずは、自分が作ったブループリントをまとめておくフォルダを用意します。画面左下のコンテンツドロワーを開き、左側のメニューから「コンテンツ」をクリックします。右クリックで新規フォルダを作成し、名前を「MyBlueprint」と付けてください。
これで、コンテンツ内に「MyBlueprint」というフォルダができました。もちろん、今の状態では中身は空っぽです。ここから中身を作っていきます。
ブループリントクラス「アクター」を作る
「MyBlueprint」フォルダの中に、ブループリントクラスを作っていきましょう。先ほどと同じように、なにもないところを右クリックし、「ブループリントクラス」をクリックします。自動的に「親クラスを選択」というメッセージがポップアップするので、「アクタ」を選びます。
このブループリントが何者なのかが分かるように、名前を付けておきます。動く床なので、「MovingFloor」と名付けました。必ず半角英数字で入力することを覚えておきましょう。
乗りやすいサイズの床板を作る
MovingFloorをダブルクリックするとブループリント画面に移動します。ここでは、このアクターがどういったものかを設定していきます。まずは「動く床」そのものを作るために、床板を用意していきます。
床板はキューブから作ります。画面左上の「+追加」ボタンを押し、キューブを選択します。表示されたキューブの形状を変えて床板らしくするために、続いては画面右側の「トランスフォーム」の数値を以下のように設定します。
X:1.0(初期値)
Y:1.0(初期値)
Z:0.1
なお、初期状態では「Cube」という名前になっていますが、あとから分かりやすいように「MovingBoard」などの名称に変更しておきましょう。
イベントグラフ画面でノードをつなげていく
ここからはSTEP4-1でも触れたノードが登場します。「ビューポート」で床板を作ることに成功したら、その横にある「イベントグラフ」を開いて、動きの設定をしていきます。
最初から薄い色をした3つのノードが並んでいますが、今回使うのは1番上にある「イベント BeginPlay」だけです。このBeginPlayの右側のピンをドラッグし、なにもないところでドロップすると、「その先に作ることのできるノードの一覧」が表示されます。数が膨大なので、検索欄に「timeline」と入力して、「タイムラインを追加する」という項目を探しましょう。
タイムラインを追加したら、役割が分かりやすいように名前を「BoardMovement」に変えておきます。
タイムラインで「床がどのくらい動くのか」を設定する
タイムラインが追加できたら、ダブルクリックで中に入りましょう。まだ中にはなにもないので、最初に「+トラック」から、フロートトラックを追加しておきます。
フロートトラックでは、キーフレームという「時間によって変化する値の支点」を打っていきます。フロートトラックの上で右クリックし、「CurveFloat_0にキーを追加」を選択すると、好きな位置にキーフレームを打つことができます。まずはトラックの上に3つのキーフレームを入れてみましょう。
その後、それぞれのキーフレームの数値を以下のように変更してみます。
1番目(左)のキーフレーム 時間:0 値:0
2番目(中央)のキーフレーム 時間:2.5 値:250
3番目(右)のキーフレーム 時間:5.0 値:0
ここまでできたら、最後に必ず「ループ」をクリックしておきましょう。
イベントグラフに戻り、「場所を変える」ノードを繋ぐ
ここまでできたら、残すところはあとひとつ。イベントグラフ画面に戻り、先ほどのタイムライン「BoardMovement(または、自分でつけた名前)」の右側のUpdateのピンから、「Set Relative Location(MovingBoard)」を選択します。
これで「Board」を動かすことができます。最後に、「SetRelativeLocation」の黄色いピンを右クリックし、「構造体ピンを分割」を選びます。分割したら、Y軸(横移動)のピンと、先ほどのフロートトラック「MovementRange(または、自分でつけた名前)」を繋ぎましょう。
すべて完成したら、最後に左上の「保存」と「コンパイル」をクリックします。これでブループリントの画面は閉じても構いません。右上の☓ボタンから閉じてしまいましょう。
ゲーム内に作った床を配置して、動きを確かめる
ようやく動く床が完成しました。あとは、ステージの好きな場所に置いてみましょう。置き方は、自分が作った「MovingFloor」をドラッグ&ドロップするだけです(最初に作ったフォルダの場所、覚えていますか?見つからない方は、コンテンツの中にあるフォルダの中を探しましょう)。
いよいよ次が最後のSTEPです。またブループリントが登場するので、今回の内容を覚えているうちに先に進みましょう。
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【STEP4-3】「触るとゲームオーバーになるトゲ」を作ってステージに配置しよう
作業を中断する場合は「名前をつけて保存」をします。再開する場合はUE5を立ち上げて、最近使ったファイルから「MyFirstGame(または自分で付けた名前)」のものをダブルクリックして再び立ち上げましょう。