この記事の3行まとめ
- Apple、開発者向け年次カンファレンス「WWDC25」を2025年6月9日~13日(現地時間)の期間で開催中
- ChatGPTをアカウントなしで使える「Xcode 26」や、コンパイルエラーが抑制された「Swift 6.2」などが登場
- 「Metal 4」でフレーム補間が実装されることや、Windows用ゲームなどをMacに移植できる「GPT 3」なども発表された
Appleは2025年6月9日~13日(現地時間)の期間で、同社が提供するソフトウェア開発技術などの最新情報を発信する年次カンファレンス「WWDC25」を開催しています。
本記事では、イベント初日に発表されたゲーム開発に関連する情報をピックアップしてご紹介します。
(画像はニュース記事より引用)
「Xcode 26」ではアカウント登録なしでGhatGPTを使用可能
Appleが開発・提供する統合開発環境(IDE)である「Xcode」の最新版「Xcode 26」が発表されました。
コーディングにおいて大規模言語モデル(LLM)を活用可能としており、アカウント登録不要でChatGPTを使用できるほか、他のプロバイダーのAPIキーを導入したり、Appleシリコンを搭載したMacでローカルLLMを動作したりとニーズに適したモデルを選択できます。
より軽量なコードへの変更やエラーの修正、テストなど多くの機能が利用できる(画像はニュース記事より引用)
なお2025年6月9日(現地時間)、「Xcode 26」のベータ版がリリース。macOS 15.4以降のバージョンで使用できます。
「Swift 6.2」登場。シングルスレッドの動作をデフォルト化してデータ競合を抑制
iOSやmacOSでの開発などで用いられるオープンソースのプログラミング言語「Swift」のバージョン6.2が発表されました。
「Swift 6.2」では並列処理に関する仕組みが変更され、デフォルドではシングルスレッドでコードを動作させます。これによりデータ競合の頻度を抑え、コンパイルエラーを減少させるとしています。
(画像はSwift公式サイトより引用)
また、パフォーマンス向上を目的とした2種類の配列型「InlineArray」と「Span」が追加。
そのほか、オープンソースのUnix系OS「FreeBSD」や、ブラウザ上で利用できるオープンソースのバイナリ命令フォーマット「Wasm(WebAssembly)」が正式にサポートされます。
グラフィックスAPI「Metal 4」はMetalFXでフレーム補間などが可能に
Appleデバイスで用いられるグラフィックスAPI「Metal」の最新版「Metal 4」が発表されました。
同社独自の技術によるフレーム補間技術「MetalFX Frame Interpolation」や、アップスケーリング実行中にノイズを除去する「MetalFX Denoising」が搭載されるなど、ゲーム映像の高品質化が図られています。
(動画はニュース記事より引用)
Windows用ゲームなどをAppleデバイスに移植できる「Game Porting Toolkit 3」
Windowsなどに向けたアプリケーションをAppleデバイスに移植できる「Game Porting Toolkit(GPT)」について、最新版「GPT 3」が発表されました。
実行中のゲームのFPSなどを計測できるツール「Metal Performance HUD」をカスタマイズ可能。また、Windowsで起動したVisual StudioからリモートでMacに接続し、開発したゲームをMac向けにビルドできる「Mac Remote Developer Tools for Windows」も提供されます。
(動画はニュース記事より引用)
そのほか、Apple Vision Pro向けOS「visionOS」の最新版「visionOS 26」が登場し、PlayStation VR2 Senseコントローラーに対応することなどが発表されています。
Apple Vision ProでPlayStation VR2 Senseコントローラーを使用する様子(動画はニュース記事より引用)
詳細は同社公式サイトのニュースリリースをご確認ください。
「Appleはデベロッパのためのツールとテクノロジーを強化し、創造性、イノベーション、デザインを育みます」Apple公式サイト「visionOS 26、Apple Vision Proにパワフルな新しい空間体験を導入」Apple公式サイト