この記事の3行まとめ
- クリーク・アンド・リバー社の3DCG制作チーム、クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の解説記事シリーズ第3回を公開
- ワトソン・アメリア氏の3Dモデルをもとに、コートのシミュレーション手法を解説
- 布同士のめり込みを抑制できるレイヤー化機能などが紹介された
クリーク・アンド・リバー社の3DCG制作チーム「COYOTE 3DCG STUDIO」は、クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の使用方法を解説する記事シリーズを、同スタジオの技術ブログにて連載しています。
2025年5月13日(火)には第3回として、「【Havok Cloth】内側コート編 (基礎)」と題した記事が公開されました。
【ブログ更新📝】
引き続き【Havok Cloth】について紹介します!
今回は内側コート部分にシミュレーションを行います!
Havok Clothの特徴的なシステム「クロスのレイヤー化」についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
▶https://t.co/UKkMX9VW0N#HavokCloth #Havok #Maya #TA pic.twitter.com/b1Y3az7B2D
— COYOTE 3DCG STUDIO -テクニカルアーティストチーム- (@cr_coyote) May 14, 2025
【ブログ更新📝】
引き続き【Havok Cloth】について紹介します!
今回は内側コート部分にシミュレーションを行います!
Havok Clothの特徴的なシステム「クロスのレイヤー化」についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
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— COYOTE 3DCG STUDIO -テクニカルアーティストチーム- (@cr_coyote) May 14, 2025
「Havok Cloth」は、Havokが提供する物理シミュレーション用ミドルウェア。衣服の表現に特化したツールだとしており、スタンドアローン版のほか、アンリアルエンジンに対応したプラグインも提供されています。
同連載は、「Havok Cloth」を用いたクロスシミュレーション手法を解説するもの。解説用のモデルには、ホロライブプロダクション所属タレントであるワトソン・アメリア氏の公式MMDモデルを使用しています。
今回公開された記事では、コートに対するシミュレーション手法を紹介しています。
解説用のモデルはスカートとコートを重ね着しており、両方にクロスシミュレーションを適用するとめり込みなどの問題が発生します。
①がコートのメッシュ、②がスカートのメッシュ(画像はブログ記事より引用)
そこで、「Havok Cloth」の機能「レイヤー化」を活用。
レイヤー化したメッシュ間に適用されるコンストレイント「Layer LocalRange」によって、コートの可動範囲がスカートの頂点位置に影響されるようになります。結果として、レイヤー内のメッシュ同士のめり込みや不自然な反発を抑制できます。
青い半球がLayer LocalRangeによる可動範囲を示している(画像はブログ記事より引用)
レイヤー化により、コートとスカートが貫通せずに揺れている(画像はブログ記事より引用)
同記事では、シミュレーションに使用するコライダーのサイズやLayer LocalRangeの調整方法などが併せて解説されています。
なお、2025年5月20日(火)には、第4回としてネクタイおよび懐中時計のシミュレーション手法を解説する記事も公開。クロスシミュレーションの対象となるメッシュにオブジェクトを取り付ける「Cloth Attachment」などの機能について解説しています。
内側コート編の詳細は、ブログ記事をご確認ください。
【Havok Cloth】内側コート編 (基礎) | TECH-COYOTE