最大100人が参戦する『Warlander』で、立ち回りやスキルが引き立つレベルデザイン開発過程を、トイロジックがブログ記事で紹介

2024.07.29
ニュースレベルデザイン
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この記事の3行まとめ

  • トイロジック、『【連載】5チーム100人対戦のレベルデザイン ~第3回「各エリアの詳細設計編」~』と題した記事を公開
  • ゲームの「コンセプト」をプレイヤーが体験できるステージ構成が大切だと語られている
  • 『Warlander』では、武器やスキルの特徴を考察し、立ち回りの工夫が生まれる地形が考案されている

トイロジックの技術ブログ「トイログ」にて、オンライン対戦ゲーム『Warlander』のレベルデザインについて紹介する連載企画が進行しています。

同連載では、最大100人のプレイヤー5つのチームに分かれて戦うゲームモード「5チーム戦」において、レベルデザインの制作フローを4つの工程に分けて紹介しています。2023年11月24日(金)には第1回「コンセプト理解編」が、2023年12月20日(水)には第2回「プロトタイプ設計編」が公開されました。

2024年7月19日(金)は、連載3回目となる『【連載】5チーム100人対戦のレベルデザイン ~第3回「各エリアの詳細設計編」~』と題した記事が公開されています。同記事は、コンセプトからステージ要件を導き出すプロセスを紹介しています。

レベルデザインを行う上で重要なのは、ゲームを通してプレイヤーに何を体験してほしいのかといった、開発チームが目指すべき方向性「コンセプト」の明示化だと述べています。

『Warlander』の開発では、「戦況に応じた戦略的でスペクタクルな戦争体験を提供すること」をコンセプトに設定。そこから、武器やスキルの兼ね合いでプレイヤーが立ち回りを工夫できるステージ構成が、本作のレベルデザインにおける要件の一つになったとのこと。

記事中では、竜巻を発射する武器「ウィンドブラスト」など、実際にゲームで登場する武器やスキルを例に挙げ、ステージ構成を決める流れを紹介しています。

竜巻を発射する武器「ウィンドブラスト」で攻撃する様子(画像はトイログより引用)

「ウィンドブラスト」の特徴として、弾速の遅さや、直線状に地面を這う攻撃軌道などが挙げられています。

これらの特徴をもとに、さまざまな道幅の通路や高低差の激しい段差を設置することで、攻撃を遮る立ち回りを実現しています。

「ウィンドショット」を遮る段差を設置して、攻撃を避ける駆け引きを生み出す(画像はトイログより引用)

キャラクターのスキルに関しては、「吹き飛ばし」を用いた事例が紹介されています。「吹き飛ばし」の特徴から「相手を奈落に落とす」戦略を想定し、有利な位置を取り合う駆け引きを生み出すためのステージ構成を考案しています。

スキル「吹き飛ばし」で相手を奈落に落とす攻撃法についても、プレイヤーが駆け引きを生み出せるステージ構成が考察されている(画像はトイログより引用)

詳細はトイログのブログ記事をご確認ください。

『【連載】5チーム100人対戦のレベルデザイン ~第3回「各エリアの詳細設計編」~』トイログ

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