3ds MaxやMaya、Houdini、UEなどでマテリアルを共有できる規格「MaterialX」がアップデート。Non-Photorealistic Rendering(NPR)用のライブラリが初めて追加された

3ds MaxやMaya、Houdini、UEなどでマテリアルを共有できる規格「MaterialX」がアップデート。Non-Photorealistic Rendering(NPR)用のライブラリが初めて追加された

2024.02.29
ニュース3DCG
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • MaterialXのバージョン1.38.9をリリース
  • MaterialXは、異なる3DCGツール間でマテリアルを共有するための標準規格
  • 非写実的レンダリング(NPR)用のデータライブラリが初めて追加される

Academy Software Foundationは、2024年2月27日(火)に「MaterialX」のバージョン1.38.9をリリースしました。

MaterialXは、アプリケーションやレンダラー間でマテリアルの共有を実現する標準規格です。3ds MaxMayaHoudiniアンリアルエンジンなどがMaterialXに対応しています。

(画像は公式サイトより引用)

今回リリースされたバージョン1.38.9では、イメージベースドライティング(※1)に使われるPre-Filtered Environment Map(※2)の生成をサポートしました。
※1 略称はIBL。シーンをキャプチャした画像をもとにライティングを行う手法
※2 イメージベースドライティングで使われる環境マップ画像に事前処理を施したもの

例として、Pre-Filtered Environment Mapを使用した場合(左)とフィルタ重点サンプリングを使用した場合(右)のレンダリング結果が比較されています。

Before
After

(画像はXより引用)

また、非写実的レンダリングNPR:Non-Photorealistic Rendering)用のデータライブラリが初めて追加されました。このライブラリを用いることで、エッジのハイライトGooch shading(※)などの表現が可能です。
※ 指定した寒色と暖色間のグラデーションで影を表現するシェーディング手法

エッジのハイライトの例(画像はGitHubより引用)

そのほか、同アップデートではWebビューアの更新や不具合修正などが行われています。

詳細はGitHubをご確認ください。

MaterialX 公式サイトMaterialX Version 1.38.9 リリースページ

関連記事

UE5標準物理エンジン「Chaos」最適化テクニック、Epic Gamesが解説。コリジョン判定や剛体シミュレーションの負荷軽減など
2025.10.30
『WIND BREAKER 不良たちの英雄譚』のアート開発秘話、Aimingがブログで公開。モデルやモーションに込めたこだわりを解説
2025.10.29
コンストレイントを用いた関節制御・ツイストボーン作成方法など。『GUILTY GEAR Xrd』シリーズ開発陣によるリギング解説動画、アークシステムワークスが公開
2025.10.29
ハリウッドのVFX技術がオープンソース化。レンダリング速度・品質の向上を図るライブラリ「OpenQMC」が公開
2025.10.28
ノードベースのプロシージャルマテリアル作成ツール「Material Maker 1.4」、オープンソース&無料でリリース。Godot 4移行に伴いシェーダーコード生成機能などが刷新
2025.10.20
ソニー・ホンダによるUE活用の運転支援システムなど、自動車業界のUE採用事例を解説。エピック ゲームズ ジャパン主催「Build: Tokyo‘25 for Automotive」レポート
2025.10.20

注目記事ランキング

2025.10.27 - 2025.11.03
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

リグ(Rig)
リグ 3Dモデルを動かす場合に、すべてのボーンを編集するのではなく、少ない編集箇所で直感的に動作などを付けるために作られたコントローラーやコントロールする仕組み。 またスケルトン自身をリグと呼ぶ場合もある。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!