2Dゲーム向けエンジン『GameMaker』がVersion 2023.8へアップデート。タイルマップに対するコリジョン検出や変数をスライダー形式などで表示できるデバッグウィンドウなど

2023.09.15
ニュースお役立ち情報ツール紹介
この記事をシェア!
twitter facebook line B!
twitter facebook line B!

この記事の3行まとめ

  • 『GameMaker』がVersion 2023.8へアップデート
  • ゲーム内にデバッグウィンドウの作成が可能に
  • タイルマップに対する衝突を検出できるように

YoYo Gamesは、2Dゲーム向けエンジン『GameMaker』のVersion 2023.8をリリースしました。

主なアップデート項目は以下の通りです。

  • MORE DEBUG TOOLS
  • CONSOLE INPUT
  • FONT EFFECTS
  • TILE COLLISIONS
  • BUG REPORTER
  • COMPRESSOR
  • TYPED HANDLES
  • NEW PARTICLE FUNCTIONS

MORE DEBUG TOOLS

ゲーム内でデバッグウィンドウを作成できるようになりました。

debug overlayを有効にした後、dbg_view() を呼び出すことで、デバッグウィンドウが作成できます。

変数に対し、スライダー・チェックボックス・ボタンなどを追加できる(画像は公式サイトより引用)

CONSOLE INPUT

ゲーム内のコンソール画面から関数を実行できます。

コマンドの構文は「function arg0 arg1 arg2 …」です。これはGML の「function(arg0, arg1, arg2, …)」とは異なります。

現時点では関数呼び出しのみをサポートしていますが、関数を使用して変数を設定することも可能です。

画面下部のテキストフィールドから関数を実行

FONT EFFECTS

テキストにアウトライン/グロー/ドロップシャドウのエフェクトを付与することができるようになりました。

フォントの変更はfont_enable_effects()でフォントエフェクトを指定した後に、draw_set_font() で行います。

上からアウトライン/グロー/ドロップシャドウのエフェクト(画像は公式サイトより引用)

TILE COLLISIONS

place_meeting()move_and_collide()のような既存の関数を使用してタイルマップに対する衝突を検出できるようになりました。

(動画は公式サイトより引用)

使用方法は以下のようになります。

// Create Event
tilemap = layer_tilemap_get_id(“TileLayerName”);

// Step Event
var _colliding = place_meeting(x, y, tilemap);

if (_colliding)
{
// do something
}

配列を渡すことで、1回の呼び出しで複数のオブジェクトやタイルマップに対する衝突をチェックすることもできます。

var _colliding = place_meeting(x, y, [obj_ground, tilemap, _enemy]);

BUG REPORTER

IDEにバグレポーターが組み込まれました。「Help > Report A GameMaker Bug」からアクセスできます。

バグレポーターから送信されたバグはGitHubのIssuesに自動送信されます。GitHubのアカウントがなくてもバグの送信はできますが、アカウントを連携するとバグ対応の状況について通知を受け取れます。

COMPRESSOR

音量が指定した値を超えた場合に、指定した比率で音量を抑えられるようになりました。

TYPED HANDLES

data structuresに紐づけられるIDが型の情報を保持するようになりました。

NEW PARTICLE FUNCTIONS

part_particles_burst()を使うことで、パーティクルシステムアセット内のすべてのパーティクルを任意の場所で発生させることができるようになりました。

また、パーティクルシステムの「global space」を有効にすると、システムを移動または回転させた際に既存のパーティクルがその場所に留まります。

さらに、パーティクルエミッターにディレイを追加するpart_emitter_delay()や、ストリームモード使用時にエミッターの各バースト間にインターバルを追加するpart_emitter_interval()も追加されています。

global spaceを無効化/有効化した場合のパーティクルの動作(動画は公式サイトより引用)

他にも、独自のプログラミング言語「GML」の改良や、デフォルトのターゲット変更が行われています。

アップデートの詳細は、公式サイトまたはリリースノートをご確認ください。

GameMaker Version 2023.8 機能紹介GameMaker Version 2023.8.0.98 Release Notes

関連記事

ゲッティイメージズ、画像生成AIサービス『生成AI by Getty Images』を発表。同社保有のコンテンツのみが学習に使用され、安全に商用利用が可能
2023.09.27
フォートナイトとUEFNがv26.20にアップデート。マッチメイク時にパーティを同じチームに割り当てるオプションが追加される
2023.09.27
Unityの新料金システム「Unity Runtime Fee」、内容の大幅な変更を発表。Unity Pro/Enterpriseユーザー、かつ2024年以降にリリースされるLTS版で開発したゲームが対象に
2023.09.26
CGWORLD JAM vol.05にゲームメーカーズが登壇します!『ゼロから始める「UEFN」。自作モデルを使った”超簡単”な3Dアクションゲームの作り方を実演!』
2023.09.25
インディーゲームイベント『TOKYO INDIE GAMES SUMMIT 2024』、出展者の募集を開始。出展料無料、12/4(月)まで募集を受付
2023.09.25
PCゲーム『Scars Above』のオーディオ最適化方法紹介記事をAudiokineticが公開。エラー特定方法から最適化まで開発者が解説
2023.09.22

注目記事ランキング

2023.09.20 - 2023.09.27
1
「UEFN」って実際どうなの? 編集部が3時間で「みんなで遊べるアクションゲーム(?)」を作ってみた
2
『フォートナイト』で動く本格的なゲームが作れるツール「UEFN」とは?従来のクリエイティブモードから進化したポイントを一挙紹介!
3
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧
4
CGWORLD JAM vol.05にゲームメーカーズが登壇します!『ゼロから始める「UEFN」。自作モデルを使った”超簡単”な3Dアクションゲームの作り方を実演!』
5
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.1「アイテム系」
6
【2022年5月版】今から始めるフォートナイトの「クリエイティブ」モードープレイ開始から基本的な操作方法まで解説
7
【CHALLENGE1】「クリエイター ポータル」を使って、UEFNで作成した島を世界中に公開する
8
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.5「島の設定」
9
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.7「NPC系」Part2
10
【CHALLENGE2-1】フレンドと一緒にゲームを作ろう――UEFNプロジェクトをチームメンバーとリアルタイムで共同編集する
11
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.7「NPC系」Part1
12
【STEP2】UEFNの基本的な使い方を覚えよう
13
【CHALLENGE3】UEFNの機能「ランドスケープ」を使ってオリジナルの地形を作る
14
『フォートナイト』で建築ビジュアライゼーション!?UEFNでオリジナルの世界観をどう作り上げたか、その手法を解説【UNREAL FEST 2023 TOKYO】
15
【UEFN書籍発売記念!2大キャンペーン】UEFNで島を作ろう!動画投稿キャンペーンを開催。『フォートナイト 2800V-Bucks』が15名に当たるプレゼント企画も
16
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.2「ユーティリティ系」
17
【STEP6-1】「オリジナルキャラクターを登場させよう」――Fabでアセットをダウンロードしよう
18
フォートナイトとUEFNがv26.10にアップデート。「ジップライン」が仕掛けとして追加されたほか、Verseからマテリアルの差し替えが可能になった
19
まるで『マイクラ』?ボクセル地形を生み出す無料アセット「VoxelPlugin Free」で”地形を掘ったり積み重ねたり”して遊んでみよう
20
【STEP5-1】スタート時のカウントダウンを作る
21
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.3「プレイヤー系」
22
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.6「チーム・対戦系」Part1
23
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.4「ゲームシステム系」
24
【STEP4-2】リスポーンとチェックポイントの仕組みを作る
25
フルカラー書籍「UEFN(Unreal Editor For Fortnite)でゲームづくりを始めよう!」、ついに本日発売!全国書店で好評発売中!
26
【STEP4-3】仕掛けを使って「坂を転がるボールのギミック」を組み込む
27
【STEP3】オリジナルのアスレチックコースを作ろう
28
【STEP4-1】コース外に出たらデスする仕組みを作る
29
【STEP6-3】「オリジナルキャラクターを登場させよう」――キーボーとムラスケのメッシュをインポート
30
フォートナイト クリエイティブやUEFNに実装予定の機能をまとめたロードマップが公開。2023年Q3には、ゲームの進捗状況を保存する機能が追加予定
VIEW MORE

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

フォグ(Fog)
フォグ 「霧」を意味する英単語。3DCGにおいて、現実の霧による見た目をシミュレーションする画面効果やエフェクトを指す。代表的なものとして、カメラから遠くにあるオブジェクトの色調を変化させることで遠近感を出す手法がある。
VIEW MORE

Twitterで最新情報を
チェック!