2023年4月30日(日)、コナミクリエイティブセンター銀座 2階 esports 銀座 studioにて、インディーゲーム展示・即売会「Indie Games Connect 2023」(以下、Indie Games Connect はIGCと表記)が開催されました。
本記事では会場の様子や出展ゲームを紹介するとともに、同日に行われた「Indie Games Contest 学生選手権」授賞式の模様をお伝えします。
2023年4月30日(日)、コナミクリエイティブセンター銀座 2階 esports 銀座 studioにて、インディーゲーム展示・即売会「Indie Games Connect 2023」(以下、Indie Games Connect はIGCと表記)が開催されました。
本記事では会場の様子や出展ゲームを紹介するとともに、同日に行われた「Indie Games Contest 学生選手権」授賞式の模様をお伝えします。
TEXT / じく
EDIT / 酒井 理恵
IGCは2022年からコナミデジタルエンタテインメントによって開催されているインディーゲームの展示・即売会です。当日は来場者が途切れることなく訪れていました。
会場となったのはコナミクリエイティブセンター銀座2階 esports 銀座 studio。60以上の出展をはじめ、ゲーム開発者向けセミナーや出展者に向けたゲーム開発相談会も行われ、会場は大変なにぎわいでした。
足場を作ってゴールを目指す「協力なのに対戦!?」な4人用のマルチプレイアクションゲームです。勝利条件は誰よりも多くポイントを獲ること。高台のゴールに行くにはブロックをつかんで積んでいく必要があり、序盤はプレイヤー同士が「協力」してゴールを目指します。
しかし、ポイントを多く獲得して勝利するためには相手より早くゴールしたり、相手を邪魔したりする必要があります。「協力」と同時に「対戦」要素を併せ持ち、プレーヤーが裏切るタイミングや物理演算の組み合わせが思わぬ展開を生み出すパーティーゲームです。
『ZUBASH!』を開発したインディーゲーム開発サークルグループ「OCTBUZZ」のメンバーは7人。開発共通の理念は、限られた時間の中で“良いゲームを作る”ということ。
将来的にはステージの自動生成やユーザーによるステージ作成の実装も検討しているそうです。
「OCTBUZZ」Twitter『ghostpia シーズンワン』は自称「幽霊」の住む常世の町で暮らす少女・小夜子たちの物語を綴ったビジュアルノベルです。QTEや分岐の無い1本のシナリオには細部にわたった演出がこらされ、映画のような物語体験を得られます。
本作を制作する「超水道」は社会人4名による創作ユニット。これまでApp Storeで作品リリースをしていましたが、本作で初めてNintendo Switchでの発売を果たしました。本作はSteam版も2023年にリリースが予定されています。
制作進行を担当している蜂八 憲さんに本作の特徴的な演出についてうかがったところ、シナリオ担当のミタヒツヒトさんが演劇に携わっていたことが活かされているのでは、との回答でした。
『ghostpia シーズンワン』公式サイト明日 4/30(日)開催の #IGC2023 に、大進化した『PARRY KING』を出展します!!!
探索なし、死亡ペナルティなしの一触即発ボスラッシュ!攻防が激しく切り替わるパリィゲームを、是非体験しに来て下さい~!⚔️⚔️
(先着試遊限定でちょっとしたポストカードがあるかも…??)#madewithunity pic.twitter.com/y6SMTyOHEH
— まっともぉん / PARRY KING開発中! (@matsu_friends) April 29, 2023
対面の敵が繰り出してくる攻撃をジャストタイミングで弾く「パリィ」に特化した、リズムアクションゲームです。
本作の開発者まっともぉんさんが「SEKIROやダークソウルシリーズにインスピレーションを得ている」と話すこのゲームは、一連の攻撃をすべてパリィしきると初めて攻撃のチャンスが訪れます。
試遊してみると、リズムゲーム感覚のチャンバラで、何度も死んで敵の攻撃パターンを覚える成長体験が味わえました。
本作はRPG的な要素が一切なく、即リトライ可能な設計です。なお、筆者は残念ながら当日用意されていた体験用のボスを倒せませんでしたが「何度もチャレンジすればいつかきっと……!」と思えるゲームバランスでした。
「楽しい」「気持ちいい」と思える要素だけを選んでプレーヤー体験を磨き上げていることがうかがえます。
まっともぉんさんは「IGC 2022」にも参加しており、その際に展示したオートバトラーゲーム『ボクロボ ~Boxed Cell Robot Armies~』が現在Steamで発売中だそうです。
まっともぉんさんTwitter本作は2018年に当時高校生だったKanata Noguchiさんが制作した『KENGOHAZARD』をリメイクしたものです。
ジャンルは、暗い館の中を探索し、恐ろしい怪物を撃退しながら脱出を目指すサバイバルアクションホラー。リメイクにあたり、全編が4K解像度に対応したほか、16bit HDR・VSync・独自開発3Dサウンド効果「ERSE(エンハンスリアルサウンドエフェクト)」・立体音響などを実装しています。
筆者は会場以外に、自宅でもSteamの体験版を再プレイ。高解像度で描かれた薄気味悪さが漂う館、ホラーアクションならではのサプライズや音声の使われ方に、自室でもプレイ続行が危ぶまれるほど恐怖しました。
開発のKanata Noguchiさんは本作をすべて一人で制作しています。過去に制作された『AccidentHouse』『QuietMansion2』などの作品はSteamやNintendo Switchで発売中です。
QuietMansionシリーズ公式サイト本作はこれまでノベル型アドベンチャーゲームをリリースしてきた株式会社 5次元の「健康」×「ゲーム」×「読み物」をコンセプトにしたビジュアルノベルゲームです。
ユーザーの選択によって変化するストーリーは従来通りのアドベンチャーゲームですが、そのプレイはApple Watchで行います。一定歩数を歩くと次のストーリーが展開されていきます。
このようなゲームを開発した理由は、他に見ないプラットフォームに挑戦したかったからとのこと。
将来的には心電図の機能を利用したホラーゲームなども検討しているそうです。ジャンルとプラットフォームをかけ合わせることで見出される新たなゲーム性に期待が高まります。
株式会社 5次元 公式サイト「Indie Games Contest 学生選手権」は、「ゲーム開発」に対する熱い情熱を持つ学生クリエイターたちが挑み、競い、成長する場として本年より始まった大学生・大学院生・専門学校生限定のコンテストです。
一次審査・二次審査プレゼン・二次審査を経て選ばれた5作品に、最優秀賞・優秀賞・審査員特別賞が授与されました。
各賞の受賞者は以下の通りです。
会場では受賞作品の試遊スペースも用意されていました。最優秀賞の『Death the Guitar』をプレイしてみたところ、直感的な操作や爽快感に加えてステージ構造やレベルデザインまで作り込まれている作品でした。
会場のコナミクリエイティブセンター銀座はesports複合施設として用意された施設なだけあり、立地や設備が整った環境でした。また、出展費用や一般来場が無料であっただけでなく、当日は社員の方と思われる多くのスタッフが常駐しており、イベントのサポート体制も万全でした。
本イベントは大手ゲームメーカーの企業力と恩恵を同時に感じられるものでした。
インディーゲーム展示・即売会「Indie Games Connect 2023」Indie Games Contest 学生選手権ゲーム会社で16年間、マニュアル・コピー・シナリオとライター職を続けて現在フリーライターとして活動中。 ゲーム以外ではパチスロ・アニメ・麻雀などが好きで、パチスロでは他媒体でも記事を執筆しています。 SEO検定1級(全日本SEO協会)、日本語検定 準1級&2級(日本語検定委員会)、DTPエキスパート・マイスター(JAGAT)など。
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