Blender 3.5が正式リリース。ヘア機能が大幅に強化されたほか、ビューポート上にポストプロセスが反映されるように

Blender 3.5が正式リリース。ヘア機能が大幅に強化されたほか、ビューポート上にポストプロセスが反映されるように

2023.03.30
ニュース3DCGBlender
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • Blender 3.5が正式リリース
  • ヘア機能が独立し、26種のアセットと25種以上のヘア用ノードが追加
  • スカルプトモードがベクターディスプレイスメントマップに対応

2023年3月29日、Blender開発チームは無料オープンソースの3DCGツール『Blender』のバージョン3.5を正式にリリースしました。

バージョン3.5では、Blender 3.3で追加されたヘア機能の強化のほか、スカルプトモードでベクターディスプレイスメントマップがサポートされるなど、いくつかの機能がアップデートされています。

ヘア機能が強化

バージョン3.5からヘア機能はパーティクル機能の一部ではなく、独立した1つの機能になりました。6つのカテゴリに分けられた26種のヘアアセットや、ヘアを制御する25種以上のノードが追加されたことにより、自由な髪型の作成が可能です。

公式による、ヘア機能についての解説動画が公開中

スカルプトモードがベクターディスプレイスメントマップに対応

スカルプトモードがベクターディスプレイスメントマップ(以下、VDM)に対応しました。通常のディスプレイスメントマップはサーフェス法線方向への変位のみに対応している一方、VDMは任意の方向に変位させることが可能です。VDMを使用することで、耳や角といった突き出た形状を効率的に作成できます。

(画像はリリースノートより引用)

ビューポートがポストプロセスに対応

バージョン3.5では、ビューポート上でコンポジット結果が確認できるようになりました。これにより、ビューポート上でポストプロセスの結果を確認しつつモデリングが可能になります。マルチパス合成や一部ノードは未対応ですが、今後のアップデートで対応予定であると発表されています。

Before
After

ビューポート上でもポストプロセスの効果が反映されるように(画像はリリースノートより引用)

以上に加え、ライトやアニメーションなどの機能がアップデートされています。詳細は『Blender 3.5リリースノート』をご確認ください。

Blender 3.5 リリースノートBlender 3.5

関連記事

スタイライズな岩石の3DモデルをZbrush・Substance 3D Painterで作成。手描き風モデリングの技法を解説した資料、KLabが公開
2025.07.03
ブラウザで動作するオープンソースのゲームエンジン「PlayCanvas Engine」、バージョン2.8.0でWebGPUサポートが大幅に強化
2025.06.30
DreamWorks Animationが提供する「MoonRay」が2.15.0.1にアップデートし、NUMAアーキテクチャマシンをサポート
2025.06.30
『GUILTY GEAR Xrd』でスキニングを学ぶ動画のPart3公開。「リギング」の基礎を解説
2025.06.26
Poliigon、3Dアセット管理ツール「Polydex」ベータ版を無料でリリース。PC・クラウドに保存した素材を直接DCCツールにインポート可能
2025.06.25
UE&クロスシミュレーションツール「Havok Cloth」の連携方法を解説。COYOTE 3DCG STUDIOの技術ブログで連載記事が公開
2025.06.24

注目記事ランキング

2025.06.28 - 2025.07.05
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

レンダリング(Rendering)
レンダリング コンピューターグラフィックスにおける、各種データ(3Dモデルなど)をプログラムを用いて計算し、画像として表示すること。レンダリングを行うプログラムをレンダラー(Renderer)と呼ぶ。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!