国土交通省がUnity Asset Storeで『PLATEAU SDK for Unity』を無料公開。Unityへのインポート機能のほか、外観調整、C#でのAPIなど多数の機能を提供

2023.02.28
ニュースUnity
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この記事の3行まとめ

  • 国土交通省主導の3D都市モデルオープンソース化プロジェクト「PLATEAU」のSDKが、Unity Asset Storeで無料配信開始
  • 都市データのUnityシーンへのインポート機能のほか、外観の調整やC#のAPIなどの機能も提供
  • SDKのチュートリアルなどを掲載した特集ページも公開している

2023年2月28日、Unity Asset Storeにおいて『PLATEAU SDK for Unity』の無料配信が開始されました。

PLATEAU(プラトー)は、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデル整備・活用・オープンデータ化を推進するプロジェクト。3D都市モデルはCC BY4.0などのオープンライセンスを採用し、商用利用も可能です(※)。

『PLATEAU SDK for Unity』は、そのPLATEAUをUnityで扱うためのSDK。発表によれば、このSDKはUnity Asset Store内において日本政府機関が出品した初めてのアセットだとしています。

※ ただし、コンテンツの中には、国以外の第三者が著作権その他の権利を有している場合があるとしています。権利処理済であることが明示されているものを除き、利用者の責任で、当該第三者から利用の許諾を得てほしい旨が規約に掲載されています。

開発はシナスタジアが担当しており、主要機能としてモデルデータのUnityシーンへの直感的なインポートのほか、都市モデル外観の調整各種3DデータフォーマットへのエクスポートC# APIの提供、各種プラットフォームやレンダーパイプラインのサポートなどが挙げられています。

『PLATEAU SDK for Unity』の操作画面

また、SDKのチュートリアルやUnity上でPLATEAUを扱う方法をまとめた特集ページがUnity Asset Store内で公開されています。

詳しくは、プレスリリースやストア内の配信ページをご確認ください。

『PLATEAU SDK for Unity』配信ページUnity Asset Store内特集ページプレスリリース

以下、プレスリリースからの引用です。


 

82,000種類を超えるアセットがユーザーから出品されているUnity Asset Storeにおいて、日本政府機関が出品した初めてのアセット

リアルタイム3Dプラットフォームで世界をリードするユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:大前広樹、以下 当社)は、国土交通省および株式会社シナスタジアがUnity Asset Storeにて『PLATEAU SDK for Unity』を本日公開および配信開始したことを発表しました。また、『PLATEAU SDK for Unity』はUnity Asset Storeにおいて日本政府機関が出品した初めてのアセットになりました。

PLATEAUとは、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデルの整備・オープンデータ化プロジェクトであり、都市のデータを誰もが自由に利用できることで、まちづくりをはじめとした様々なユースケースが生み出されることを狙いとして推進されています。PLATEAUで提供される3D都市モデルには家屋やビルなどの「建築物」、都市計画区域などの「都市計画決定情報」、土地の用途を示した「土地利用」、都市のインフラである「道路」や「橋梁」など、都市に関するデータが格納されています。

『PLATEAU SDK for Unity』は、Unity内でPLATEAUの3D都市モデルを使用するためのオープン ソース ツールキットとして、国土交通省および株式会社シナスタジアが開発したものです。『PLATEAU SDK for Unity』を使用することでPLATEAUの豊富な3D都市モデルデータをUnityプロジェクトへインポートすることができ、現実世界のアプリケーションや都市シミュレーションを簡単に開発できます。

また、2D・3Dモデルやテクスチャ、オーディオ、テンプレート、ツールキットなど82,000種類を超えるアセットがユーザーから出品されているUnity Asset Storeにおいて、『PLATEAU SDK for Unity』は日本政府機関が出品した初めてのアセットになりました。当社では『PLATEAU SDK for Unity』がリリースされたことを受け、『PLATEAU SDK for Unity』のチュートリアル、Unityで3D都市モデルを扱う方法をまとめた特集ページをUnity Asset Store内で後日公開します。

『PLATEAU SDK for Unity』の開発に携わった国土交通省および株式会社シナスタジアからのコメントは以下の通りです。

国土交通省 都市局 都市政策課 課長補佐:内山 裕弥 様
「Project PLATEAUは、国、地方自治体、民間企業、研究機関等の多様な主体が相互に連携し、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化が自律的に発展していくエコシステムの構築を目指しています。Unity向けのPLATEAU SDKの開発および公開は、オープンデータである3D都市モデルの活用のハードルを下げ、イノベーションの創出に貢献するものと考えています。PLATEAUが提供する高度な3D都市モデルデータを、高品質なビジュアライゼーションで様々なプラットフォームに対応したインタラクティブアプリケーションを構築できるUnity上で活用することで、これまでの単なる3Dデータの活用だけでは実現しなかった先進的なまちづくりが実現できる未来を多くの皆様と作り上げたいと思います」

株式会社シナスタジア 代表取締役:有年 亮博 様
「『Unityで日本中の街を駆け巡るゲームを開発したい』『日本の都市を使ったシミュレーションをしたい』、そのような制作・開発シーンでこそ『PLATEAU SDK for Unity』は大きな力を発揮します。PLATEAUの全ての3D都市モデルデータを直感的にUnityへインポートすることができる『PLATEAU SDK for Unity』は、UnityでのCityGMLの処理に最適です。また、URP、HDRP、Built-inといったUnityのすべてのレンダーパイプラインをサポートしています。個人クリエイターのスタートダッシュを後押しし、プロフェッショナルの頼もしい味方になる『PLATEAU SDK for Unity』に、ぜひこの機会に触れていただければと思います」

『PLATEAU SDK for Unity』概要
アセット名:PLATEAU SDK for Unity
パブリッシャー:国土交通省
開発:株式会社シナスタジア
価格:無料
配信URL: https://assetstore.unity.com/packages/slug/245703
Unity Asset Store内特集ページURL(後日公開):
https://assetstore.unity.com/PLATEAU-SDK

『PLATEAU SDK for Unity』主要機能

  • 直感的なCityGMLインポート(PLATEAUの3D都市モデル標準製品仕様・第2版に準拠した3D都市モデルデータをUnityのシーンへインポート)
  • シーンに取り込んだ3D都市モデルの外観を調整(地物形状のLOD設定、地物タイプの表示・非表示など)
  • 3D都市モデルのFBX、OBJ、glTFへのエクスポート
  • 3D都市モデルの属性にアクセスするためのC# API提供
  • マルチプラットフォームのサポート(Windows、macOS、iOS、Android)
  • Unityのすべてのレンダーパイプラインをサポート(URP、HDRP、Built-in)

『PLATEAU SDK for Unity』操作画面

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社について
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン株式会社は、あらゆる規模のコンテンツ制作者がビジョンを実現するためのプラットフォームとして世界的にリードする「Unity」の日本国内における販売、サポート、コミュニティ活動、研究開発、教育支援を行っています。ゲーム、建築、自動車、製造、映像制作など、さまざまな産業のクリエイターがUnityを使い想像力を発揮しています。Unityのプラットフォームは、携帯電話、タブレット、PC、コンソールゲーム機、VR・ARデバイス向けのリアルタイム2Dおよび3Dコンテンツを作成、実行、成長させる開発サイクル全体を通じて、クリエイターをサポートします。詳細については、Unity.com/jaをご覧ください。

 

※Unityおよび関連の製品名はUnity Technologiesまたはその子会社の商標です。

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