シンポジウム「アート×ゲームの新時代」が404 Not Foundにて3月16日に開催。新しいゲーム開発の可能性も語られるイベント

シンポジウム「アート×ゲームの新時代」が404 Not Foundにて3月16日に開催。新しいゲーム開発の可能性も語られるイベント

2025.03.04
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2025年3月16日(日)に、東京・渋谷の「404 Not Found」(Shibuya Sakura Stage 4F)にて「アート×ゲームの新時代──〈遊び〉と〈芸術〉の根源をめぐって」が開催されます。ビデオゲームと現代アートが繋がる状況を語る本シンポジウムについて、今回の登壇者であり、ライターでもある葛西祝氏より見どころをお伝えします。

TEXT / 葛西 祝

目次

(画像は公式サイトより引用)

昨今ではビデオゲームがさまざまなクリエイターによって作られるようになりました。そのなかで、現代アートや映画など、さまざまなジャンルに繋がるゲームが生まれるようにもなっています。また、アートとビデオゲームを繋げる企画展も数多く行われるようにもなりました。

こうした状況を一度、振り返るようなシンポジウム「アート×ゲームの新時代──〈遊び〉と〈芸術〉の根源をめぐって」が、渋谷サクラステージの404 Not Foundにて3月16日に開催されることが発表されました。会場は約100名様まで閲覧可能。先着60名様程度まで着席での観覧ができ、それ以上は立ち見となります。

本シンポジウムは、ここ数年のあいだで活発に行われたビデオゲームと現代アートの関係が近づいた状況を、5つのセッションで議論していくものとなっています。ここでは、通常とは違う観点からこれからのゲーム開発の可能性を考えられるでしょう。

ゲーム開発者向けにおすすめの、ゲームとアートの関係を解説する2つのセッション

(画像は公式サイトより引用)

本シンポジウムで、ゲーム開発者の参考になるだろうセッションはふたつあります。

ひとつは11時より開催される「ゲームアート / アートゲームのあゆみ」。こちらは、ゲームエンジンUnityを利用した現代アート作品を制作する、メディアアーティストの谷口暁彦氏を中心に、アートとしての表現を追いかけてゲームを作るということと、現代アートの題材としてビデオゲームを利用することがどういうことかについて語ります。ここでは、ビデオゲームで表現できることが何かという可能性について知見を得られるでしょう。

ふたつめは14時10分から開催される「世界のアート×ゲームの多様性をさぐる:アジアとヨーロッパにおける「遊び」と「芸術」の結節点」です。こちらは諸海外のゲームと現代アートが繋がる部分について語るセッションとなっています。

“アートハウスゲーム”というジャンルをまとめた講演も予定

本記事の筆者・葛西祝も本シンポジウムへの登壇を予定しています。先述したセッション「ゲームアート / アートゲームのあゆみ」にて、トークテーマは「アートハウスゲームとは何か」を予定しています。

筆者はこれまでに、東京藝術大学ゲームコースの取材をはじめ、ビデオゲームと現代アートが関係するイベントを数多く取材してきました。今回の講演ではそうした経験を踏まえ、ビデオゲームというジャンルの中で可能な限り、実験的であったり、特殊な表現であったりを目指した「アートハウスゲーム」というものが何かについて、説明するつもりです。

『ICO』や『塊魂』といった多くの人が知るタイトルから、現在SteamやItch.ioといったプラットフォームでリリースされる、特殊な表現を追いかけるタイトルがどのように生まれていくか、そしてアートハウスゲームは現在、どのような課題があるかについてを解説いたします。

シンポジウムの全体スケジュール

◯全体モデレーター:中川大地(評論家 / 編集者)

10:00 開会あいさつ・祝辞ほか

10:10 〈オープニングセッション〉「ars●bit」プロジェクトがめざすもの 〜キックオフ宣言

 村上雅彦(Skeleton Crew Studio 代表取締役 / 渋谷あそびば制作委員会 代表理事)
 石川武志(404 Not Found プロデューサー / 渋谷あそびば制作委員会 理事 )
 織田笑里(404 Not Found ジェネラルマネージャー)
 豊川泰行(ホテル アンテルーム 京都 マネージャー / art bit キュレーター)

11:00 〈セッション1〉ゲームアート / アートゲームのあゆみ:
    「イン・ア・ゲームスケープ」から「マシン・ラブ」へ

 谷口暁彦(メディアアーティスト / 多摩美術大学 情報デザイン学科 メディア芸術コース 准教授)
 畠中実(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]主任学芸員)
 葛西祝(ジャンル複合ライティング)

(12:00〜 休憩) 

13:00 〈セッション2〉現代アートのゲーム性とインディーゲームの芸術性:
   「art bit」のあゆみと現代美術史への介入

 豊川泰行
 中尾拓哉(美術評論家 / 芸術学)
 和多利恵津子・和多利浩一(ワタリウム美術館 館長・CEO)

14:10 〈セッション3〉世界のアート×ゲームの多様性をさぐる:
    アジアとヨーロッパにおける「遊び」と「芸術」の結節点

 豊川泰行
 徳山由香(キュレーター / 研究者[現代美術])
 ジェレミー・コーティアル(アーティスト)

15:20 〈セッション4〉デジタル・ヴァナキュラーアートの夜明け:
    「東洋美術」としてのピクセル/NFT/ジェネラティブ

 たかくらかずき(アーティスト)
 NIINOMI(NEORTディレクター / メディアアーティスト)
 吉積英子(現代美術家 / 衣装デザイナー)

16:30 〈セッション5〉まだみぬゲーム×アート×テクノロジーの可能性:
    「ars●bit」プロジェクトでのゲーム×アートの活動の展望

 塩見亮介(アーティスト)
 末浪勝己(ゲームプロデューサー・ディレクター)
 川上尚志(ユニバーサルアドネットワーク代表取締役CEO)
 石川武志

17:40 〈クロージングセッション〉

18:00 終了

お問い合わせ

本シンポジウムへのご質問は「404 Not Found」のお問い合わせページからお願いいたします。

「404 Not Found」お問い合わせページ
葛西 祝

「ジャンル複合ライティング」というスタンスで活動。ビデオゲームを中核に、映画やアニメーションをはじめ、現代美術から格闘技、社会など数多くのジャンルを横断した企画やテキストを執筆している。

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