この記事の3行まとめ
- Khronos Group、「OpenCL SDK」のメンテナンスおよび機能改善を目的としたRFP(提案依頼書)を発行
- 優先課題として、VulkanやOpenGLとの相互運用デモの追加、macOS環境におけるテストの修復が挙げられている
- 入札締切は2026年10月7日の17時(太平洋標準時)。2026年10月後半に作業を開始し、2026年末までに完了予定
Khronos Groupは2026年9月14日(現地時間)、「OpenCL SDK」の保守に関するRFP(提案依頼書)を発行しました。
(画像はGitHubより引用)
OpenCL(Open Computing Language)とは、異なる複数のCPU、GPU、FPGAなどを組み合わせて並列計算を実行するための仕様を定めた規格です。Khronos Group傘下の作業部会「OpenCL Working Group」によって策定および維持管理が行われています。
「OpenCL SDK」は、OpenCLを利用したアプリケーションを開発するためのSDK。OpenCLのサンプルコードやユーティリティライブラリ、言語バインディング、CIインフラストラクチャなどが含まれており、Khronos Groupによってオープンソースとして提供されています。
2026年5月には「OpenCL 3.1」がリリース。記事執筆時点における最新版は3.1.2(画像はKhronos Group公式ブログ記事より引用)
今回のプロジェクトでは、最優先課題として、OpenCLとVulkanを連携させて海面の動きをシミュレーションするデモプログラムの追加など未解決のプルリクエストのレビューおよび処理が挙げられています。また、macOS環境におけるPythonおよびRubyのテスト修復など、CIやテストの失敗に関連するIssueの診断と修正も主要な作業項目とされています。
さらに、「OpenCL Guide」の更新も計画。これにはOpenCL 3.1や中間言語の「SPIR-V」、大規模言語モデル推論エンジンの「llama.cpp」などによるOpenCLの直接利用、およびC++ベースの並列プログラミングモデルである「SYCL」や「chipStar」などを介した間接利用に関するドキュメント化が含まれます。
そのほかにも、コマンドバッファを実証する新しいサンプルの追加や、SDKの利便性向上に向けた改修も実施される予定です。
(画像はKhronos Group公式サイトより引用)
プロジェクトの予算は3万5,000ドルで、2026年10月後半から作業を開始し、2026年末までの完了を予定しています。
入札締切は2026年10月7日の17時(太平洋標準時)。入札時は、固定予算内でどの優先項目を完了させるかの見積もりや、スケジュールの提案、懸念される問題点やリスク要因といった各種情報の提出が必要です。なお、締切前であれば入札内容を更新できます。
応募締切後、Khronos Groupによる評価・選考を経て、締切から2週間以内に結果を発表する予定とのこと。
詳細はKhronos Groupの発表をご確認ください。
OpenCL SDK Maintenance 2026