UE特化バージョン管理システム「Textil」登場。ブループリントやマテリアルの差分をグラフで表示可能

UE特化バージョン管理システム「Textil」登場。ブループリントやマテリアルの差分をグラフで表示可能

2025.12.26
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この記事の3行まとめ

  • UE向けのバージョン管理効率化システム「Textil(テクスタイル)」発表
  • .uassetの内容を解析・表示するプレビュー機能や、独自のロック機能を搭載
  • クローズドテストのテスターを募集中

ヨウネンキは2025年12月25日(木)、アンリアルエンジン(以下、UE)での開発に特化したバージョン管理システム「Textil(テクスタイル)」を発表しました。

併せて、クローズドテストのテスター募集を開始。申込フォームから応募が可能です。

(画像は「Textil」公式サイトより引用)

「Textil」は、Gitをベースとしつつ、UEのアセットファイル(.uasset)の扱いに特化したバージョン管理システムです。

GUIクライアントである「Textil GUI」、CI/CDパイプラインでの利用を想定した「Textil CLI」、データの保存・同期を行う「Textil Cloud」で構成されています。

ブループリントグラフの変更を確認できるプレビュー機能を搭載

「Textil GUI」は、マテリアルやブループリントなどの.uassetファイルを解析し、その内容を表示するプレビュー機能を搭載

プロパティやブループリントグラフといった.uassetファイルの情報を、エディタを開かずに確認可能です。

マテリアルのプレビュー例(画像左)。ほかにも、Data Assetのプロパティ(画像右)やマテリアルインスタンスのパラメータなども表示できる(画像は同社の技術記事より引用)

また、ブループリントやマテリアルの差分(Diff)機能では、変更箇所をハイライトするだけでなく、ノードの配置を変えただけで、ロジックに変更がない箇所を無視するフィルタリングが可能です。

(画像は同社の技術記事より引用)

Git LFSの課題を解消したロック機能を採用

バイナリファイルの編集競合を防ぐ「ロック機能」において、Textilは従来のGit Large File Storage(※ Git LFS)」とは異なるアプローチを採用しています。
※ 画像や3Dデータなどの大容量ファイルをGitで扱うための拡張機能。標準的なGitではファイルそのものを履歴管理するが、Git LFSでは参照データのみをGitで管理し、実体は別のストレージに保存する

Git LFSのロックには、手元のファイルが最新でなくてもロックを取得できる問題があります。これにより、古いファイルを編集してしまい、コミット時に他者の変更と競合する可能性があります。

一方、Textilでは、ロック取得時に「編集しようとしているファイルが最新の状態か」をシステムが検証し、最新でない場合はロックを拒否します。これにより、先祖返りや競合による手戻りを防げます。

Git LFSなど従来のロックフローで起き得る問題(画像左)と、Textilで改善されたフロー(画像右)(画像は「Textil」公式ドキュメントのスクリーンショット)

デスクトップクライアントと「Textil Cloud」それぞれに料金プランを設定

Textilの料金プランは、デスクトップクライアントと「Textil Cloud」のそれぞれに対して設定されています。

いずれも個人利用向けの無料プランが用意されているほか、チーム・企業向けの有料プランの提供も予定されています。記事執筆時点で、有料プランの具体的なライセンス料金は未定です。

また、Textil Cloudにおいては、データの転送(Push/Pull)料金は無料で、保存容量に応じた従量課金(10GBあたり月額0.35ドル)が発生します。

デスクトップクライアント(画像左)、「Textil Cloud」(画像右)の料金プラン(画像は「Textil」公式サイトのスクリーンショット)

「Textil」の詳細は、公式サイトおよび同社の技術記事をご確認ください。

「Textil」公式サイトTextil で UE のバージョン管理を本気でなんとかする

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