この記事の3行まとめ
- オープンソース&無料のマテリアル作成ツール「Material Maker」、バージョン1.4が正式リリース
- Godot EngineをもとにしたノードベースのUIを用いて、プロシージャルなマテリアルを制作できるツール
- Godot 4.4.1への移行に伴いシェーダーコード生成機能のロジックなどが刷新。そのほかノードの追加、UI改善なども
2025年10月5日(日)、オープンソースのマテリアル作成ツール「Material Maker」のバージョン1.4がリリースされました。
MITライセンスのもと無料で提供中。itch.ioよりダウンロードできるほか、ソースコードがGitHubで公開されています。
#MaterialMaker 1.4 (#GodotEngine based PBR material authoring and 3D model texturing tool) is now available on @itchio .
It is based on Godot 4, had a huge UI redesign and has quite a few new nodes.https://t.co/JI0UZRyGzS— RodsLabs (@R0dZill4) October 5, 2025
「Material Maker」は、Rod Zilla氏(Rodolphe Suescun氏)が開発するオープンソースのマテリアル作成ツール。
「Godot Engine」のGraphEditに基づくノードベースのUIを搭載。200種類を超える既存ノードを用いてプロシージャルなPBRマテリアルを作成できるほか、GLSLで独自のシェーダーを記述することも可能です。
旧版の1.3は「Godot 3」をベースとしていましたが、バージョン1.4より「Godot 4」に移行。2024年11月にアルファ版が登場して以降アップデートが重ねられ、このたび正式リリースとなりました。正式版では「Godot 4.4.1」を採用しています。
(画像はitch.ioより引用)
Rod Zilla氏のYouTubeチャンネルで公開されている、「Material Maker」で作成されたショーリール
バージョン1.4ではコンピュートシェーダーにより32bit/チャンネルのテクスチャを描画可能に。それに伴いシェーダーコード生成機能のロジックが組み直され、処理速度の向上などを果たしています。
また、3Dビューワー上でメッシュを選択するだけでテクスチャ作成に必要なデータを取得可能となる「MeshMapノード」が導入されたほか、SDF(※)で定義したジオメトリ情報をテクスチャに反映するための「SDFノード」が多数追加されるなど、ノードに関する更新なども行われています。
※ Signed Distance Function(符号付き距離関数)。空間のある地点から特定の物体の表面までの距離を導出する関数
「MeshMapノード」使用イメージ(画像はitch.ioのDevlogより引用)
UI設計も改善され、3D/2Dプレビューやノード一覧などを表示する各種タブ(panel)の配置場所を自由に移動可能(Project panelを除く)となるなど、更新・機能の追加などが行われています。
なお、Rod Zilla氏にツールの概要や採用事例、バージョン1.4における強化点、今後の展望などをインタビューした記事が、Godot Engine公式サイトにて公開されています。
「Material Maker」の詳細は公式サイトやGitHub、icth.ioを、バージョン1.4のアップデート情報はitch.ioのDevlogをご確認ください。
「Material Maker 1.4」Devlog|itch.io「Material Maker」公式サイト