この記事の3行まとめ
- Amazon Web Services、エージェント型AIを搭載した統合開発環境「Kiro」プレビュー版をリリース
- 要件仕様や技術設計の構築をAIがサポートする「スペック」、開発者が見落とした作業や定型業務を自動化する「フック」などの機能が特徴
- 記事執筆現在、「Claude 3.7 Sonnet」「Claude Sonnet 4」のいずれかを選択して利用できる
Amazon Web Services(以下、AWS)は2025年7月14日(現地時間)、エージェント型AIを搭載し、作業を効率化できる統合開発環境(IDE)である「Kiro」をプレビュー版として公開しました。
プレビュー版は公式ページより無料でダウンロード可能。併せて、「Kiro」について紹介した記事が、AWS公式ブログにて公開されています。
This is Kiro – the AI IDE that actually works on your messy, real-world projects. Other AI tools lose context when projects get complex. Kiro gives you spec-driven development that scales beyond prototypes.
Free preview available now https://t.co/lPp5hJcX2M#KiroDotDev pic.twitter.com/d1EuqzNd5F
— Kiro (@kirodotdev) July 14, 2025
This is Kiro – the AI IDE that actually works on your messy, real-world projects. Other AI tools lose context when projects get complex. Kiro gives you spec-driven development that scales beyond prototypes.
Free preview available now https://t.co/lPp5hJcX2M#KiroDotDev pic.twitter.com/d1EuqzNd5F
— Kiro (@kirodotdev) July 14, 2025
「Kiro」は、エージェント型AIとのチャットを通じて、コード生成などのサポートを受けられるIDE。
Code OSSをベースに構築されており、Visual Studio Code(VS Code)の設定などを維持しながら利用できます。
「Kiro」紹介動画
本IDEは、従来のAIコーディングツールなどでよく採用されている「Vibe Coding(※)」を超えた、より実用的なコードの作成を目的としています。
※ 生成したいコードの方針を自然言語で入力し、コーディング部分をAIに任せる手法
搭載された「Kiro スペック」の機能を使えば、「単一のプロンプトから要件仕様を作成」「要件に基づいた技術設計の構築」「タスクの実装」といった作業をAIサポートのもとで行えます。
要件仕様の作成では、解釈のズレを防ぐために「EARS(Easy Approach to Requirements Syntax)」と呼ばれる要求仕様に基づいてユーザーストーリーを構築。プロンプトの前提をより明確にしながら実装できます。
公式ブログでは、ECサイトにおける製品のレビューシステムを実装する例を紹介(画像はAWS公式ブログより引用)
また、開発者が忘れがちな定型業務を自動で完了させる「Kiro フック」と呼ばれる機能も特徴です。
「Kiro フック」を一度設定すれば、APIエンドポイント変更の際に「README」の文言を自動で更新するなど、抜け落ちがちな作業を自動で行ってくれます。
ファイル保存時にどのようなフックが実行されるかを定義できる(画像はAWS公式ブログより引用)
AIモデルは、Claude 3.7 SonnetおよびClaude Sonnet 4のいずれかを選択可能。ただし、記事執筆現在では英語でのチャット・インタラクションにのみ最適化されています。
なお、新たなモデルのオプションや他言語へのサポートは、近日中に開始されると述べられています。
Kiroの具体的な使い方は、ゲームのバグ修正をしながら学べるサンプルが用意されています。
詳細は、「Kiro」公式ページやAWS公式ブログをご確認ください。
「Kiro」公式ページKiro のご紹介 – プロトタイプからプロダクションまで、あなたと共に働く新しい Agentic IDE