NaniteやLumenの仕組みや注意点を解説するスライド資料が公開。Lumenの計算がおかしくなってしまう原因や対処法などがわかる

2023.12.21
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  • スライド資料『UE5の最新グラフィクスを使いこなすための4個の勘所』が公開
  • Unreal Engine 5に搭載されたレンダリング機能の得手・不得手について解説
  • NaniteやLumen使用時の注意点を把握できる

エピック ゲームズ ジャパンは、『UE5の最新グラフィクスを使いこなすための4個の勘所』と題したスライド資料を公開しました。

公開された資料は、エピック ゲームズ ジャパン 篠山 範明氏が「CEDEC+KYUSHU 2023」で行った講演『UE5の最新グラフィクスを使いこなすための4個の勘所』で使われたものです。

資料では、Unreal Engine 5(以下、UE5)におけるレンダリング機能を使うにあたり考慮すべき点が解説されています。

UE5に搭載されているリアルタイムレンダリング機能「Nanite」や「Lumen」は、高クオリティなレンダリングを低負荷で実現できる一方で、マテリアルなどに制約があります。

デモプロジェクト『古代の谷』や『City サンプル』は、NaniteやLumenが適さないMaskedマテリアルを用いる葉などは使っていない(画像はDocswellより引用)

スライド資料では、UE5のレンダリング機能に対する4つの「勘所」を紹介しています。

勘所1:複数フレームの処理

現状、ネイティブ4K画質のレンダリングは非常に負荷が高いため、篠山氏はUE5に搭載されているアップスケーリング機能「Temporal Super ResolutionTSR)(※)」の活用を推奨しています。
※ 複数フレーム分にわたる低解像度でのレンダリング結果を基に高解像度画像を生成する機能

TSRやLumenの処理は複数フレームを利用する処理であるため、fpsの低下処理落ちなどによって正確なレンダリング結果が得られるまでの時間が長くなることが、注意点として紹介されました。

(画像はDocswellより引用)

勘所2:仮想化とストリーミング

Naniteは、ポリゴンを仮想化し、画面に映っている部分のみをレンダリングすることでハイポリゴンのメッシュを低負荷で描画しています。

篠山氏は、Naniteと類似した技術として、高精度なテクスチャを部分的にロードし描画する「Virtual Texture」を挙げています。NaniteもVirtual Textureと同様、カメラ位置が大きく移動した際にストリーミングが間に合わず、一瞬ローポリゴンのオブジェクトが見える特性があることが解説されています。

篠山氏いわく、NaniteはVirtual Textureのポリゴン版であるとのこと(画像はDocswellより引用)

勘所3:既存アセットの流用

Lumenでは、グローバルイルミネーションの計算に使用するLumen Card(仮のボックス)がオブジェクトを覆う形で生成されます。

そのため、一体となっている建物のメッシュなどは詳細なLumen Cardが生成されず、GIが不正確になってしまう問題があるとしています。

資料では、形状が単純なモジュラー式のアセットがLumenと相性がよいことが示されました。

Lumen Card内の詳細な形はどうしても計算しづらい(画像はDocswellより引用)

現状のNaniteではMaskedマテリアルの負荷が非常に高いことからも、「Megascans(※)」などのアセットを活用するにはレンダリング機能との相性が問題となる可能性があるそうです。
※ Quixelが提供する、現実の物体をキャプチャして制作されたアセットのライブラリ。UEではアセットを無料で使用できる

(画像はDocswellより引用)

勘所4:半透明

半透明の描画に関しては、UEのバージョンが4から5に更新されるにあたり大きな変化がなく、UE4と同様の問題がUE5にも残っているとのこと。

資料では、半透明の処理にともなう問題が、篠山氏が2014年に投稿したブログ記事を基に解説されています。

半透明描画の問題を解決する機能「AutoBeforeDOF」についてはEpic Developer Communityで説明予定とのこと(画像はDocswellより引用)

詳細は、Docswellをご確認ください。

Docswell『UE5の最新グラフィクスを使いこなすための4個の勘所 [CEDEC+KYUSHU 2023]』

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