OpenAI、『GPT-4』『GPT-3.5 Turbo』のアップデートを公開。API使用料が値下がりした他、関数呼び出し機能により外部ツールやAPIとの連携強化

2023.06.17
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この記事の3行まとめ

  • GPT-4、GPt-3.5 Turboがアップデート
  • 関数の呼び出し機能が追加され、外部ツールとの連携が強化
  • トークン使用料金も値下げに

OpenAIが、GPT-4およびGPT-3.5 Turboのアップデートを公開しました。関数の呼び出し機能やモデルの更新内容、価格の変更がされています。

Chat Completions APIに関数呼び出し機能が追加

gpt-4-0613やgpt-3.5-turbo-0613に関数の情報を記述することで、JSONオブジェクトを通じて関数の呼び出しを選択できるようになりました。これにより、関数の情報を記述されたモデルは、ユーザーの入力内容に応じて、関数を呼ぶ必要がある場合に関数のシグネチャに準拠したJSONで応答します。そして、返されたJSONにもとづき関数を実行します。

この機能を使うことで、GPTの機能と外部ツール・APIとの連携をより確実にすることが可能です。

関数呼び出し機能の例として、下記のような外部ツールを呼び出して質問に答えるチャットボットなどをあげています。

次の金曜日にコーヒーを飲みたいかどうか、アーニャにメールを送る
send_email(to: string, body: string)

ボストンの天気はどんな感じ?
get_current_weather(location: string, unit: ‘celsius’ | ‘fahrenheit’)

この機能の詳細については公式のドキュメントも参考にしてください。

モデルの更新

GPT-4

gpt-4-0613は、関数呼び出し機能追加にともない、モデルの更新と改良がされました。

gpt-4-32k-0613は、gpt-4-0613と同様の変更に加え、テキスト理解度を高めるために文脈の長さを延長しています。

GPT-3.5 Turbo

gpt-3.5-turbo-0613では、関数呼び出し機能とシステムメッセージによる信頼性の高い制御により、モデルの反応を誘導することが可能です。

gpt-3.5-turbo-16kは、gpt-3.5-turboの4倍の長さのコンテキストを2倍の価格で提供するモデルです。1K入力トークンあたり0.003ドル、1K出力トークンあたり0.004ドルです。1回のリクエストで20ページ程度のテキストをサポートすることが可能です。

非推奨になるモデル

gpt-4とgpt-3.5-turboの初期バージョンが非推奨のモデルになります。

非推奨化の処理が進められ、6月27日には自動的に新モデルへとアップグレードされます。APIリクエストの「model」パラメータを指定することで旧モデルの使用を継続可能ですが、それも9月13日までと制限されています。

使用料金の値下げ

Embeddings

text-embedding-ada-002の使用料金が1Kトークンあたり0.0001ドルになりました。トークンのコストは75%削減しています。

GPT-3.5 Turbo

gpt-3.5-turboの使用料金が1K入力トークンあたり0.0015ドル、1K出力トークンあたり0.002ドルになりました。入力トークンのコストは25%削減しています。

詳細はOpenAI公式サイト『Function calling and other API updates』をご確認ください。

『Function calling and other API updates』OpenAI公式サイト『Chat Completions API』OpenAIのDocumentation

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